フランスで横入りを防ぐ方法

  1. フランス語会話・勉強

フランスではきちんと並ぶ人が少ないためか、日本人は主張しなさそうだからか、時々横入りされてしまいます。

今回は横入りされそうになった時に、きちんと順番を守ってもらう方法を覗いてみましょう。

マルシェで横入り

今日の花子さんはマルシェでお買い物中。八百屋さんで順番を待っていると、横入りされそうになったようです。

会話

Vendeur: C’est à qui ?

売り子: お次はどなたですか?

Madame: C’est à mon tour.

女性: 私の番です。

Hanako: Non, Madame, c’est à mon tour.

いいえ、マダム、私の番です。

Vous devriez respecter la file d’attente comme tout le monde.

他の人と同じように並ばないといけませんよ。

Madame: Ah bon? Mais j’attends depuis longtemps.

あらそう?でも結構前から待ってるのよ。

Hanako: Il faut faire la queue dans ce sens-là aussi.

この方向に並ぶ必要もありますよ。

Vous pouvez vous mettre à la fin de la queue là-bas.

最後尾はあちらです。

ポイント

C’est à qui?

マルシェなどでよく耳にするのが「C’est à qui ?」という表現で、「誰の番ですか?」という意味です。

同じ意味で「À qui le tour ?」とも言います。「tour」は「順番」という意味ですね。

file d’attente

file」は「列」、「attente」は「待つこと」という意味。「file d’attente」は「順番を待つための列」という意味になります。

他にも「queue 尻尾 / 列」を使った「faire la queue 並ぶ」という表現もあります。

フランスで人の群衆の中に立つ女性。

横入りしようとするフランス人

フランスに住んでいると、きちんと並んでいるのに横入りしようとされてしまうことが時々あります。

マルシェで良く見かけるのが、きちんと列があるのにそちらに並ばず、先頭の方に場所を取ってお店の人に話しかけようとする人です。

確かに先頭の人の前には空間があるので、すっと身を入れることができるのですが…

他にも、列の先端になった時に、横からすすっと近づかれ「Est-ce que je peux passer avant vous? あなたの前に行っても良いですか?」などと言われることもあります。

きちんと並ばないフランス人

順番があるものにはきちんと並んで、早く来た人からサービスされるのが当たり前の日本と違い、フランス人は余りきちんと並ばない傾向があります。

並ぶ向きが明確でない場合で、お店の前に既に一人待っているときは、その後に来た人はその近くで待ちますよね。

しかしその次に来た人は、どの人が一番目か、どの人の後ろに並べばいいかが分かりません。3人目はお店の入り口周辺で適当に待つことになります。

そうなってしまうと、きちんと列を作るのは不可能になってしまい、皆適当に好きな場所で自分の順番を待つことになってしまうのです。

フランス人にどうして並ばないのか、順番が分からないのでは?と尋ねてみたところ「Je memorise tous ceux qui sont avant moi. 自分の前にいた人を覚える」とのこと。

たしかに少ない人数なら可能ですが、この方法だと横入りしようとする人も増えるので、きちんと並ぶ方が良さそうですよね。 

フランスの青い背景の前に一時停止の標識を持つ手。

横入りされそうになったら

フランス語に自信がないとつい小声になったり、順番を抜かされてもじっと耐えてしまいがちですが、それではいつまで待っても順番が回ってこないことも!

並んでいる場合

横入りされそうになったら、はっきりと大きな声で「C’est à mon tour.」というのが大切です。横入りする人は、自分がズルしている自覚があるので、はっきり主張すると大体はおとなしく引き下がってくれます。

それでも順番を譲ってと言われたら「Non」とはっきり伝えた後で、下記のように加えると良いでしょう。

Tout le monde attend.

みんな待っています。

Vous devriez faire le queue comme tout le monde.

他の人のように列に並んでください

tout le monde みんな」を付けることで、迷惑がかかるのは自分だけじゃないので譲れない、というニュアンスがでますね。

並んでいない場合

並ばずにごちゃごちゃっと人が待っている場合は、横入りしようとする人への主張も重要ですが、お店の人へのアピールも忘れてはいけません。

人差し指を立てた状態で片手を挙げる(フランスでは手を挙げる時は人差し指を立てます)、お店の人をじっと見て目を合わすなどして存在を主張しましょう。

譲ってあげる場合

相手がお年寄りなど、横入りされても譲ってあげようと思うこともありますよね。お互いにどちらが先か分からない時に「お先にどうぞ」と譲ることもあります。

そんなときは「Après vous. お先にどうぞ。」と一言伝えてあげましょう。

まとめ

日本人はおとなしく主張しなさそうに見えるのか、残念なら横入りされてしまうことも…。順番を抜かされた!とイライラするより、堂々と自己主張した方がストレスは少なくて済みます。

フランス語に自信が無くても「C’est à mon tour.」と言うだけでも効果的なので「はっきり・大きな声で・堂々と」を心がけてくださいね。

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