フランス語圏でのお葬式マナー:参列時に知っておきたい服装や振る舞い

    1. フランス語会話・勉強

    日本でもお葬式には様々なマナーがありますが、外国であるフランスのお葬式ではどのようなマナーがあるのか気になるところですね。記事では、服装や小銭の用意など、参列する際に知っておきたいポイントを紹介しています。また、最後にまとめもあります。

    今回はフランスのお葬式に参列するときに、知っておきたいマナーを覗いてみましょう。

    お葬式のマナーを教えて

    知り合いの訃報を聞いた花子さん、マリーさんにフランスのお葬式のマナーについて質問しているようです。

    会話

    Hanako: Je voudrais te demander…enfin…je dois assister aux funérailles d’une connaissance demain.

    聞きたいことがあるんだけど…あのね…明日知り合いのお葬式に行かなきゃならないの。

    Tu peux me dire le code à respecter comme les habits ou bien autre chose.

    服装とか、他のこととか、守った方が良いマナーを教えてほしいの。

    Marie: Je suis désolée pour vous.

    残念だったわね。

    Hum, pour les habits, tu choisiras du noir ou des couleurs sombres. 

    服装は、黒か暗い色を選べばいいわ。

    Hanako: Il n’y a pas d’interdiction, comme le sac en cuir ou les accessoires en métal?

    皮のカバンとか、金属製のアクセサリーとか、禁止事項は無いのかしら?

    Marie: Non je ne crois pas. Il y a même des personnes en jean ou en manteau en cuir.

    ええ、ないと思うわ。ジーンズや皮のコートを着ている人もいるわよ。

    Hanako: OK, au niveau du code vestimentaire, il n’est pas très strict comme au Japon. 

    OK、服装については、日本みたいに厳しくはないのね。

    Marie: S’il se déroule à l’église, choisis les habits chauds, car il fait froid dedans.

    もし教会で行われるなら、暖かい恰好を選んでね。中は寒いから。

    Et n’oublie pas de la monnaie.

    後、小銭を忘れないようにね。

    Hanako: De la monnaie? Pour faire un don aux familles du défunt?

    小銭?遺族へのお香典?

    Marie: C’est pour l’offrande à l’église.

    いいえ、教会への献金用よ。

    ポイント

    funérailles 

    funérailles」は「葬式/葬儀」のこと。常に複数形で使用します。

    「葬式」を意味するフランス語は他にも「enterrement 埋葬/葬式」、「obsèques 葬式」などがあります。

    défunt(e)

    défunt」は「故人」という意味です。「familles du défunt」は「遺族」ですね。

    offrande 

    offrande」は「(教会への)献金/奉納」のこと。「don 寄付」と意味合いは似ていますが、贈る先が個人や会社などではなく、教会であるときに使用する単語です。

    フランスの墓石の端に赤いバラが置かれています。

    フランスのお葬式のマナー

    お葬式の服装

    初めてお葬式に酸れるするとき、まず悩むのは服装です。日本だといろいろな決まりがあるので、留学などでフランスに住んでいる場合は、お葬式にふさわしい服が無いと困ってしまうかもしれませんね。

    ところがフランスのお葬式には、服装に厳しい決まりごとはありません。黒や暗い色の服なら全く問題がありませんし、皮製品や貴金属のアクセサリーが禁止ということもありません。

    手持ちの服の中から、できるだけ地味で綺麗な服を選ぶというのが重要で、ジーンズや皮ジャンしか無い、冬のコートが派手な色しかない、そんな場合はそれを着て行っても大丈夫です。

    (もちろん取り外しのできるアクセサリーなどで、キラキラと目を引くものは顰蹙を買ってしまいます。)

    教会式は暖かい服装を

    お葬式は教会であることが多いのですが、その場合は暖かい服装をしてくようにしましょう。

    夏でも中はひんやり涼しく、冬なら足元から冷えが上ってきます。お葬式は一時間程度なので、寒くて辛くならないよう、外気にあわせた服装にプラス一枚する気持ちでいると良さそうですね。

    荷物やカバンは最小限に

    教会式では、賛美歌を歌う時など何度も立つ機会があります。大きなカバンなどを持って行くと、立つたびに煩わしい思いをすることになるでしょう。

    ちなみに立つタイミングや讃美歌がわからなくても大丈夫。周りの人と同じように行動して、讃美歌を歌えなくても同じように立っていてばOKです。

    フランスの木製ベンチの上に置かれた 2 つの編まれたバスケット。

    小銭を用意

    教会式なら、小銭を用意するのも忘れないようにしましょう。これは遺族へのお香典ではなく、教会への献金用です。

    式の間にかごが回ってきたり、式の最後に故人と対面するとき、棺の横にかごがおいてあったりします。その中に小銭を入れるようにしましょう。

    金額は様々で、お札を入れる人もいますが、2ユーロほどの小銭も多いようです。一緒に参列している家族で一回ではなく、一人一人入れる習慣があるので、参列する人数分の小銭を用意すると良いですね。

    お香典は無しが普通

    フランスにもお香典や供花の文化はありますが、余程親しい中でないなら一般的ではありません。そもそも教会式だと、日本のように受付がないので、お渡しする機会もないでしょう。

    ホスチアは貰わない

    hostie ホスチア」とはキリスト教の「聖体のパン」のこと。教会式の最中に、この「hostie」を貰いに席を立つ機会があるのですが、これはキリスト教徒のためだけのものです。

    お葬式の最中は周りの真似をして同じように行動していれば問題ないのですが、これだけは周りに釣られて列に並んでしまわないように注意しましょう。

    まとめ

    初めてフランスでお葬式に参列する時は、どんなマナーがあるのか分からず色々と悩んでしまうものです。

    服装など日本より決まりが少ないので、故人を悼む気持ちを最優先に参列することができそうですね。

    フランス語のお悔やみの言葉はこちらの記事で紹介しています。

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