フランスの国旗といえば青・白・赤のトリコロール。この三色は国旗だけでなくいろいろなところで使われ、フランスを象徴する色となっています。
今回はそんな国旗のトリコロールの意味や由来を覗いてみましょう。
目次
フランス国旗の意味は?
今日の花子さんは、マリーさんにフランス国旗の意味について質問しているようです。
会話
Hanako: Est-ce que tu connais le sens du drapeau français? Je veux dire s’il y a des sens à chaque couleur du tricolore..
フランス国旗の意味って知ってる?トリコロールの色のそれぞれの意味ってことだけど。
Marie: Il me semble que le blanc est la couleur du roi, et le bleu et le rouge sont les couleur de la ville de Paris.
白は王様の色、青と赤はパリ市の色だったと思うわ。
Hanako: Et le lien avec la devise “Liberté, Égalité, Fraternité”?
“自由、平等、友愛”のスローガンとの関係は?
Marie: Le drapeau et la devise sont nés sous la Révolution.
国旗もスローガンもフランス革命時に生まれたの。
Ils sont souvent associés à cause de ça, mais je crois que le tricolore n’est pas associé à la devise.
そのせいで結び付けられることが多いけど、トリコロールはスローガンと結びついていなかったと思うわよ。
ポイント
drapeau
「drapeau」は「旗」のこと。「国旗」は「national 国家の」をつけて「drapeau national」といいます。
「フランス国旗」なら「français フランスの」をつけて「drapeau français」ですね。
tricolore
「tricolore」は「トリコロール」、「三色の」という意味です。「tri-」は「3つの」という意味の接頭語です。
フランスの「drapeau national」は「bleu 青」「blanc 白」「rouge 赤」の三色なので、「drapeau tricolore」、もしくは「tricolore」とも呼びます。
複数形の名詞にして「les tricolores」だと、スポーツなどの「フランスチーム」を指します。
ちなみに「二色の」は「bi- 二つの」がついた「bicolore」です。
devise
「devise」は「標語、スローガン」という意味。フランスの「devise」は「Liberté 自由」「Égalité 平等」「Fraternité 友愛」です。
Révolution
「révolution」は「革命」のこと。「la Révolution」と単語の頭が大文字になっている場合は1989年の「フランス革命」を指します。
トリコロールの意味
「drapeau tricolore」の各色の由来は諸説ありますが、フランス大統領官邸であるエリゼ宮のサイトには下記のように記載されています。
le drapeau tricolore est né sous la Révolution française, de la réunion des couleurs du roi (blanc) et de la ville de Paris (bleu et rouge).
https://www.elysee.fr/la-presidence/le-drapeau-francais
三色旗はフランス革命の下、王の色(白)とパリ市の色(青と赤)を併せて生まれました。
パリ市とは、つまりはパリ市民を意味します。フランス王を表す色をパリ市民を表す色で挟むことで、フランス王室と市民の結びつきを表しているということです。
パリ市の色である「bleu」「rouge」の由来も諸説ありますが、こちらのサイトによるとどちらもパリの守護聖人の色とのことです。
le bleu qui serait une référence à Sainte-Geneviève et le rouge pour Saint-Denis, les deux saints patrons de Paris
https://vivreparis.fr/le-drapeau-francais-est-ne-des-couleurs-de-paris/
青は聖ジュヌヴィエーヴ、そして赤は聖ドニに関する色であると思われる、二人はパリの守護聖人である
フランスのスローガンとの関係
「tricolore」のそれぞれの色の意味は、フランスの「devise」である「Liberté, Égalité, Fraternité」にそれぞれ該当するといわれることもあります。
ただしこれはどちらも生まれたのが「la Révolution」と同時期であること、同じく3つあること等が原因で、「tricolore」の由来は「roi」と「ville de paris」というのが有力のようです。
ちなみにこの「Liberté, Égalité, Fraternité」という「devise」は、本来最後に「ou la mort さもなくは死」という一言が続いていました。
つまりは「自由、平等、友愛、(それを尊重しなければ)さもなくは死」。「la Révolution」という沢山の血が流れた時代背景が浮かんでくるようです。
まとめ
「tricolore」には、「rouge」は革命で流れた血の色である、「bleu」はフランス最初の王であるクロヴィスの軍の色であるなど諸説あります。
そして「tricolore」が生まれたのは「la Révolution」の時代ですが、それ以降真ん中の「blanc」が無くなったり復活したり、色が微妙に変わったりと変化しています。変化の歴史をたどってみるのも面白そうですね。