フランス流おしゃれの秘訣:現地で役立つフランス語フレーズとファッション用語
おしゃれな人が多いイメージのフランス、上手にショッピングをしてセンスを取り入れてみませんか?お店の人とコミュニケーションが取れれば、あなたに似合うファッションがきっと見かります。
店員にアドバイスをもらう
フランスに暮らす花子さん、今日はショッピングをしているようです。お店の人とのやり取りを見てみましょう。
会話
Vendeur : Bonjour.
こんにちは。
Hanako : Bonjour.
こんにちは。
Vendeur : Je peux vous aider ?
何かお手伝いできますか?
Hanako : Oui, je cherche une robe pour aller au restaurent avec mon mari.
はい、夫とレストランに行くためのワンピースを探しています。
Vendeur : D’accord. Vous voulez quel type de robe ?
そうですか。どんな感じのワンピースが良いですか?
Chic, sexy, ou plutôt mignonne… ?
シック、セクシー、それとも可愛い感じ?
Et c’est pour quelle occasion ?
それと、どんな機会ですか?
Hanako : Je préfères être chic car il m’invite pour mon anniversaire.
シックな感じが良いです。私の誕生日にレストランへ招待してくれたので。
Vendeur : Très bien, alors je crois que cette robe noir est très chic, mais celle-la est très à la mode en ce moment.
わかりました。そうですね、この黒いワンピースはとてもシックですよ、でもこちらの方は今とっても流行っています。
Hanako : Est-ce que je peux les essayer ?
両方試着できますか?
Vendeur : Bien sûr.
もちろんです。
単語
- vendeur(se) (名詞)店員
- occasion (女性名詞)チャンス・機会
- car (接続詞)~というのは
- inviter (他動詞)招待する
- anniversaire (男性名詞)記念日
- essayer (他動詞)試す
ポイント
Bonjour こんにちは
お店に入る際、日本とフランスの大きな違いはこの「Bonjour」です。「いらっしゃいませ」とは言わずに店員もお客さんも両方が「Bonjour」と言い合います。店員が接客中だと直ぐに挨拶が無い場合もありますが、そういう時はこちらから挨拶するとスマートです。
洋服店以外、本屋やレストランなどどこでも同じです。一言目はどんな相手にも「Bonjour」と覚えてください。
Je peux vous aider ? 何かお手伝いできますか?
目的の決まっているショッピングなら、どんな物を探しているか伝えるとプロの目であなたに似合うものを選んでもらえます。
目的の無いショッピングで、何となくお店を見たい時は「Je voudrai juste regarder ちょっと見せて下さい」と答えると、1人でじっくりお店を見る事が出来ます。
quelle occasion ? どんな機会?
服を選ぶ際、TPOはとっても大切です。ファーストフードにシックなワンピースを着ていくと、どれだけオシャレをしてても違和感がありますよね。
il m’invite pour mon anniversaire. 私の誕生日にレストランへ招待してくれる。
ここで「il」は花子さんの夫の事ですね。「夫が招待してくれる」と言う表現に違和感を感じるかもしれませんが、共働きが多くお財布も別という家庭が多いので、フランス語的には違和感の無い表現です。
Est-ce que je peux essayer ? 試着できますか?
くれぐれも店員に断り無く試着室に行かない様にしてください。言葉が通じない場合でも、服と試着室を指差すなどして「試着しますよ」という意思表示をしておく事が大切です。
万引きなどと勘違いされる恐れがあります。
フランス語のほめ言葉
覚えておきたい表現
ça vous va bien 良くお似合いです。
試着してみたワンピースが良く似合っていた花子さんに店員がほめ言葉をかけるなら、こんな言い方をします。「ça」とはワンピースのことですね。
ça vous met en valeur これは(あなたの良いところを)引き立てます。
こちらもほめ言葉ですが、特に長所をより引き立てている時に使います。足がすらっときれいに見えるとか、ウエストが細く見えるなどですね。
シンプルな表現
シンプルに「Vous êtes belle きれいですね」でもOKです。あなたが誰かを褒める時のバリエーションとして覚えておくと便利ですよ。
- Beau/Belle きれいな
- Joli(e) かわいい・すてきな
- mignon(ne) かわいい
- chic シックな
- sexy セクシーな
- élégant(e) エレガントな
- Classe 上品な
洋服の種類と名称
- Vêtements (男・複数形で)服
- Manteau (男)コート
- Veste (女)上着
- Blouson (男)ジャンバー・ブルゾン
- Costume (男)スーツ
- Robe (女)ワンピース
- Chemise (女)シャツ
- T-shirt (男)Tシャツ
- Pull (男)セーター
- Pantalon (男)ズボン
- Jupe (女)スカート
(全て名詞)
ポイント
Costume
「Costume」というとコスプレなどのコスチュームを想像しがちですが、フランス語の場合は特に他の単語が付かばければスーツの事です。
「costume national 民族衣装」や「costume de théâtre 舞台衣装」などもあります。
Robe
「Robe」は身頃とスカートが1つになった服全般を指します。普段の生活で「Robe」と言えばワンピースの事。
いわゆるドレスの事も「Robe」と呼びますが、分かりやすく呼ぶなら「robe longue ロングドレス」や「Robe du soir イブニングドレス」と言う方が良いですね。ウェディングドレスは「Robe de mariée 」です。
フランス式おしゃれ
おしゃれの最先端のフランス、実際のフランス人も最先端のファッションを身に着けているのでしょうか?
今日の花子さんとマリーさんは外で待ち合わせのようです。日本人女性の例に漏れずファッションが大好きな花子さん、マリーさんのコートが新しいのに気が付きました。そんな2人の会話を見てみましょう。
フランス語会話
Hanako : Bonjour, Marie.
こんにちは、マリー。
Marie : Bonjour,Hanako, comment tu va ?
こんにちは、花子、元気?
Hanako : Très bien merci.
元気よ、ありがとう。
Dis donc, tu es très à la mode aujourd’hui !
ねぇ、今日はすごい流行の格好してるのね!
Marie : Ah bon ?
あら、そう?
Hanako : Oui, ça te va très bien ce nouveau manteau.
ええ、新しいコート、良く似合ってるわ。
Je l’ai vu dans le magazine de mode.
それ、モード雑誌で見たのよ。
Marie : C’est vrai? Je ne savais pas.
そうなの?知らなかったわ。
Comme je ne regarde pas le magazine de mode…
モード雑誌って見ないから…
Hanako : Tu ne t’intéresses pas à la mode ?
流行って興味ないの?
D’ailleurs, tu es toujours super bien habillée.
でも、いつもおしゃれよ。
Marie : Oh, tu trouves ? C’est gentil, Hanako.
あら、そう?ありがとう、花子。
Enfin non, je ne m’intéresses pas être à la mode.
ええっと、流行には興味が無いわ。
Je sais ce qui me va et je préfère choisir ce que j’aime.
何が自分に似合うか解っているし、好きな物を選びたいもの。
単語
- mode (女性名詞) 流行・モード
- manteau (男性名詞) コート
- magazine (男性名詞) 雑誌
- regarder (他動詞) 見る
- s’intéresser (代名動詞) 関心がある
- habillé(e) (形容詞) 服を着た・ドレッシーな
- trouver (他動詞) ~と思う
- savoir(sais) (他動詞) 知る
- préférer (他動詞) ~の方を好む
- choisir (他動詞) 選ぶ
- aimer (他動詞) 好む
ポイント
Dis donc ねえ・ちょっと
「Dis」は動詞の「dire」です。会話の相手が「Vous」の時は「Dites」になるので注意してください。
「donc」は副詞で「従って」の意で使われることが多いですが、疑問や驚きの強調としても使われます。この「Dis donc」は後者の驚きの強調の方ですね。
発音は「ドンク」ではなく「ドン」になるので、「ディドン」と続けて発音してください。
Comme je ne regarde pas le magazine de mode… モード雑誌見ないから…
副詞の「Comme」は「blanc comme neige 雪のように白い」など「~のように」の意味ですね。文の頭に付くと「puisque~ ~なので」と同じような用法になります。
super bien habillé/e とってもおしゃれある
「être bien habillé(e) 」は「ドレスアップした」の意味です。ドレスアップしていても、下品な格好には使いません。反対に趣味が悪かったり、だらしが無い格好なら「mal habillé(e)」を使います。
「おしゃれである」と訳しましたが、マリーさんはきっといつもどこか上品な格好をしているのかな、と想像できますね。
「super」は形容詞の「supérieur 上の・優れた」の略語で話し言葉です。砕けた表現なので、改まった場では使わないでください。
tu trouves ? そう(思う)?
「trouver qn + 属詞 」で、「(人)を~と思う」の意になります。この場合は、「tu me trouves bien habillée」を省略した形です。
C’est gentil ありがとう
「gentil」は「親切な」という形容詞ですが、「ありがとう」という意味でも使います。「C’est gentil」だけでも良いですし、「C’est gentil, merci.」と重ねて使ってもかまいません。
être à la mode
「à la mode」は「流行っている」の意味です。「être」をつけて「être à la mode」だと、「流行の格好をする」といった意になりますね。
日本ではファッション雑誌の種類も多く、今どんな物が流行っているのか直ぐにわかります。流行を追っていると、みんな同じような格好になってしまう事もありがちです。
フランスではファッション業界など一部を除いて、「à la mode」な格好をしようと努力をする人は多くありません。それよりも、自分に似合うものや好きなものを選ぶ傾向が強いようです。
人目を気にせずに堂々と好きな格好をしているのが、フランス人が゛おしゃれ゛に見える秘訣かもしれませんね。
今時のフランス人
フランスのイメージとして、良い物を長く使うというものがあると思います。ファッションに関しても、シンプルで上質な物を永く丁寧に着ているイメージがありませんか?
今でもそういった人達も多いのですが、最近ではファストファッションが好きな人も多いようです。
学生のうちは自由になるお金がほとんど無いフランス人ですから、おしゃれをしたい気持ちとお財布事情の兼ね合いで仕方が無いのかもしれません。
ちなみに、いわゆる゛ブランド物゛を持っているフランス人学生や若い人は、見かけることがほとんど無いのがフランスの実情です。