フランス語で好きなものを表現する方法
自分の好きなものや好みを伝える基本表現を既にご紹介しましたが、何が好きかを言うのにいつも « J’aime … » ではちょっとつまらないですよね?
そこで今回は基本の動詞以外の言い回しを使って表現の幅を広げてみましょう。
~好き/~ファン
J’aime le cinéma ⇒Je suis amateur de cinéma.
映画好きです
- être amateur(amateuse) de + 無冠詞名詞 …~の愛好家である
- cinéma …(m.) 映画 ※映画作品のことはfilm(m.)
「amateur(-euse)」は「ファン、愛好家」という意味の名詞です。
この場合の「amateur」には冠詞を付けません。「de」の後に続く好きなものの“ジャンル”も普通は無冠詞です。
« être amateur de ... » で「~のファンです」という一かたまりのフレーズとイメージしてくださいね。
ただし、「大の~好き」と強調する場合は、不定冠詞と形容詞「grand(e)」を付けて、《un(e) grand(e) amateur (amateurse ) de…》になります。
Je suis un grand amateur de cinéma. J’ai regardé plus de 60 films en 2014.
私は大の映画好きで、2014年は60本以上の映画を見ました
Ma sœur est une grande amateuse de sumo.
妹は相撲の大ファンです
「~に目がない!」
J’aime les sucreries. ⇒ J’ai un faible pour les sucreries.
甘いものに目がないです
J’aime la pizza à la mozzarella.⇒ Je suis friand(e) de pizza à la mozzarella.
モッツアレラチーズのピザに目がないです
- avoir un faible pour / être friand(e) de …~に目がない、~が大好き
- sucrerie …(f.)甘いお菓子
- mozzarella …(f.)モッツアレラチーズ
どちらも、何を置いても~が大好き、~に目がない!という意味です。
勿論、食べ物の好みだけでなく「J’ai un faible pour le film d’horreur(ホラー映画が大好き)」、「Je suis friand(e) d’art oriental(東洋美術が大好き)」のようにも使えます。
~なしでは生きられない!
Je ne peux pas me passer de chocolat pour accompagner mon café!
コーヒーのお共にチョコレートが欠かせない!
- se passer de …~なしで済ます、~をやめる
- accompagner …(料理などと)一緒に出される
「se passer de」 は「~なしで済ます」という意味の動詞句です。
ここでは「pouvoir」の否定形を伴うので、「~なしではいられない、~が欠かせない、手放せない」といった意味になります。
例えば「Je ne peux pas me passer de portable.(携帯電話が手放せない)」、「Je suis myope et je ne peux pas me passer de lunettes.(近眼なのでメガネなしでは生活できない)」のように使います。
直接的に「好き」という意味の表現ではありませんが、「これなしでは生きられない!」というほど好きなものを伝えるときはこんな言い方もありなのですね!
好きではない
せっかくなので、「好きではない」ものについて言うときの便利な表現もちょっとご紹介しましょう。
Ce n’est pas ma tasse de thé.
そういうのは好きじゃないな
Ce n’est pas mon truc.
そういうのは苦手だな
どちらも会話でよく使われる表現です。
「tasse de thé」は「(一杯の)紅茶」。それは自分の好み(流儀)ではない、そういうものは好きじゃない、と言うとき、フランス語にはこのように“それは私が飲むお茶ではない”と表現するんですね。
「truc」はとても意味の広い単語ですが、《Ce n’est pas mon truc.》といえば「好きではない、苦手」という意味になります。