観光立国フランスには、伝統的なものから近代的なものまで、さまざまなお祭りがあります。
ここでは、南仏の街アルルでローマ時代の遺跡を見学している2人の日本女性が、現地の男性とお互いの祭りについて話す、そんなシチュエーションを見てみましょう。
アルルの祭りでフランス語を簡単楽しく勉強
目次
アルルの祭り
会話
男性 :Ces monuments sont utilisés aussi pour les fêtes. Il y a beaucoup de fêtes à Arles.
これらの遺跡は、祭りにも使われます。アルルにはたくさん祭りがあるんですよ。
やよい:Par exemple?
たとえば?
男性:La Fête de Gardians, Feux de Saint Jean, et quoi qu’on dise, la Fête d’Arles. Vous savez la Fête du Coutume ?
牧童まつりとか、聖ヨハネの火祭り、そしてなんと言ってもアルル祭ですね。衣装まつりはご存知ですか?
ひろ子:Non.
知りません。
男性:Les jeune filles s’habillent au coutume provençal et par courent la ville.
娘さんたちがプロヴァンスの衣装を着て、街を練り歩くんです。
やよい:Ce serait spectaculaire!
華やかでしょうね。
男性:Quelle sorte de fêtes est ce qu’il y a au Japon ?
日本にはどんなお祭りがありますか。
ひろ子:Il y en a beaucoup. En été et automne, les gens par courent avec Mikoshi, le sanctuaire portatif shintô. On célébre la fête des étoiles au 7 du juillet.
いろいろありますよ。夏と秋には人々がみこし、つまり携帯できる神社を担いで練り歩きます。7月7日には七夕を祝います。
Vocabulaire
(“<”記号以下は、もとの形(辞書に載っている形)を表しています。また、名詞の後の(m)、(f)は、それぞれ男性名詞・女性名詞を示しています)
- monument 遺跡
- utilisés<utiliser 利用する
- fête 祭り
- gardian 番人、守護者
- feux<feu 火
- quoi qu’on dise なんと言っても
- coutume 衣装
- jeune 若い
- fille 娘
- s’habiller 着る
- provençal プロヴァンスの
- parcourent<parcourir 練り歩く
- spectaculaire 華々しい
- été 夏
- automne 秋
- sanctuaire 聖堂
- portatif 携帯用の
- célébrer 祝う
- étoile 星
- juillet 7月
今週のポイント
Ces monuments sont utilisés
Ces monuments sont utilisés
これらの遺跡は使われています
受動態の表現です。英語と同じように、be動詞に当たる être+過去分詞で受身になります。
英語と違うのはここからで、過去分詞の性と数を主語に合わせなくてはなりません。女性なら語尾に e を付け、複数なら s を付けます。もちろん être は主語に合わせて活用します。
この文では示されていませんが、動作主「~によって」は、par ~で表されます。
s’habillent
s’habillent
着る
動詞の前に se(原形の場合。後ろに母音・無音のhが来るとs’となります)が付いているものがあり、代名動詞と呼ばれています。
1つの動詞と考えればよいのですが、se の部分が主語に合わせて、je の場合は me、 tu の場合は te,、il の場合は se、nous の場合は nous、vous の場合は vous、ils の場合は se と変化します。
辞書を引くときには、se をはずした見出しで引くと、後ろの方に載っています。
疑問文の場合、否定文の場合、複合過去形の場合は、ちょっと複雑に見えますが、例文を暗記してしまった方が早いでしょう。
【疑問文】
Comment vous habillez vous?
どんな服装をしますか?
【否定文】
Je ne m’habille pas comme ça.
私はこんな格好はしない
【複合過去】
Tu t’es habillée en japonaise.
君はきものを着たね(tu が女性の場合)
意味としては下記の4つがあります。
①再帰的用法…この s’habiller の場合のように、se が英語の oneself の役割をするもの。habillerは「着せる」で、s’habiller は「自分に着せる→着る」となる
②相互的用法…主語が複数で、seが「お互いに」の意味になるもの
③受動的用法…主語がものの場合
④本質的用法…se が付いた形の、1つの独立した単語と考えたほうがよいもの
また出てきた時に具体的に見ましょう。
Ce serait spectaculaire
Ce serait spectaculaire
華やかでしょうね
動詞 serait に注目してください。これは être の、条件法という時制です。英語にはない時制ですが、ここでは、そういうものがあるんだな、くらいに思っていてください。
条件法にもいくつかの用法がありますが、ここでは「推測」を表しています。
Il y en a beaucoup
Il y en a beaucoup.
いろいろあります
en に注目してください。beaucoup は de~ を伴って、「たくさんの~」の意味になるのでした。
ここでは、Il y a beaucoup de fête と言いたいのですが、fête を繰り返さないために、de+名詞の部分を en という単語で代用しています。代名詞の一種です。
En été
En été
夏に
季節を表す表現を整理しておきましょう。
- 「春に」au printemps
- 「夏に」en été
- 「秋に」en automne
- 「冬に」en hiver
au 7 du juillet
au 7 du juillet
7月の7日に
日付を表す表現です。le のあと日付、月、年の順に並べます。曜日を入れる場合には le の直後です。なお、一日だけは、序数(un ではなく premier)を使います。
le dimanche 17 juillet
7月17日日曜日
なお、最初が au になっているのは、「~に」の à と日付を表す le が縮約されたからです。
今週のお役立ち!月の名前
juillet が出てきましたので、ついでにフランス語の月の名前をまとめておきましょう。わりと英語と似ているので気が楽です。
- 1月 janvier
- 2月 février
- 3月 mars
- 4月 avril
- 5月 mai
- 6月 juin
- 7月 juillet
- 8月 août
- 9月 septembre
- 10月 octobre
- 11月 novembre
- 12月 décembre
まとめ
日本でもフランスでも、各地に郷土色豊かな、さまざまなお祭りがありますね。
ひな祭りや端午の節句などの全国的なものをはじめ、自分の住んでいる地方のお祭りや季節のイベントについて説明できるようにしておくと、話題の幅が広がりますよ。辞書を片手に、頑張ってみてください。