フランス語で「いいね!」を表現する方法?さまざまな場面で使えるフレーズを紹介!

  1. フランス語単語

SNSで素敵な投稿を見つけた時、美味しい料理に出会った時、友人から嬉しい知らせを聞いた時、おしゃれな人を見かけた時…。私たちは日常の様々な場面で「いいね!」というポジティブな気持ちを抱きます。この「いいね!」という感情、フランス語ではどのように表現すれば良いのでしょうか?

日本語の「いいね」が状況によって様々なニュアンスを持つのと同様に、フランス語にも状況や感情の度合いに応じて多彩な表現が存在します。SNSの「J’aime」から、褒め言葉の「C’est bien」、好みを伝える「J’aime bien」、誘いに対する快諾まで、その使い分けは意外と奥が深いものです。

この記事では、フランス語の様々な「いいね!」表現を、具体的なシチュエーション別に徹底解説します。基本的な言い方から、ネイティブがよく使うこなれたフレーズ、さらには感情を豊かに伝える感嘆文の使い方まで、例文を交えながら分かりやすくご紹介。これを読めば、あなたもフランス語で「いいね!」の気持ちを的確に、そして豊かに表現できるようになるはずです!

フランス語で「いいね!」はどう言う? J’aime/C’est bienから褒め言葉・誘いへの返事まで場面別徹底解説

目次

SNSでの「いいね!」:J’aime と Liker

現代のコミュニケーションに欠かせないSNS。フランスでも、Facebook (フェイスブック)、Instagram (インスタグラム)、Twitter (ツイッター、現X) といった「réseaux sociaux (レゾー・ソシオ / 複数形)」は広く利用されています。フランス人の友人の投稿に反応したい時、あの親指マークやハートマークの「いいね」はフランス語で何と言うのでしょうか?

Facebook、Instagramでの基本:「J’aime」

多くのSNSプラットフォームで、日本語の「いいね」に相当するフランス語の公式な表現はこれです。

J’aime (ジェム)

いいね / Like

これは、動詞「aimer (エメ)」の活用形です。「aimer」は「~が好きである、~を愛している」という意味を持つ非常に基本的な動詞で、食べ物や趣味から、人に対する好意や愛情まで、幅広い対象に使うことができます。SNSの「いいね」ボタンにこの言葉が使われているのは、その投稿内容に対する肯定的な感情、つまり「好き」「気に入った」という気持ちを表すためです。

「いいねする」「いいねをもらう」の表現

では、「(投稿に)いいねをする」という行為や、「(誰かから)いいねをもらう」という状況は、どのように表現するのでしょうか?

Je fais J’aime. / Je mets un J’aime.

「いいね」する。

動詞「faire (フェール / ~する)」や「mettre (メットル / 置く、付ける)」を使って表現できます。「いいねしたよ」と過去形で伝えたい場合は、複合過去形にして「J’ai fait J’aime. (ジェ・フェ・ジェム)」や「J’ai mis un J’aime. (ジェ・ミ・アン・ジェム)」と言います。

Aimé par 〇〇.

〇〇さん他がいいね!しました / 〇〇から「いいね」をもらいました。

これは、投稿の下などに表示される「〇〇さん(など)がいいねしました」という通知の表現です。「aimé」は動詞「aimer」の過去分詞で、「~によって好かれた」という受動態の形になっています。

口語的な表現:「Liker」の使い方

公式な表示は「J’aime」ですが、特に若者の間や口語では、英語の “Like” をフランス語の動詞のように活用させた「Liker (リケ / ライケ)」という言葉もよく使われます。

Liker (v.)

(SNSで)いいねする

これは英語からの借用語(アングリシスム)で、フランス語の第一群規則動詞(-er動詞)のように活用させて使います。

  • Je like cette photo. (ジュ・リク・セットゥ・フォト / この写真にいいねするよ。)
  • Tu as liké mon post ? (テュ・ア・リケ・モン・ポスト? / 私の投稿にいいねしてくれた?)
  • Likez si ça vous a plu ! (リケ・シ・サ・ヴ・ザ・プリュ! / もし気に入ったら「いいね」してくださいね!) ←動画の呼びかけなどでよく聞かれます。

ただし、これは非常に口語的な表現なので、フォーマルな場や書き言葉では「J’aime」や「faire J’aime」を使う方が無難です。

スマートフォンでSNSの「いいね」ボタンを押している様子

SNSの「いいね」はフランス語で “J’aime”

万能選手!褒め言葉としての「いいね!」:C’est bien / C’est bon

SNS以外で、何かを肯定的に評価したり、褒めたりする際の「いいね!」には、いくつかの定番表現があります。中でも「C’est bien」と「C’est bon」は非常によく使われますが、意味合いが少し異なります。

基本の「C’est bien !」とそのバリエーション (très bien)

C’est bien ! (セ・ビアン!)

いいね! / それは良いね! / 上手だね! / 結構だね!

bien」は副詞で「良く、上手に、うまく」、あるいは形容詞的に「良い」という意味も持ちます。「C’est bien !」は非常に幅広く使える便利な表現で、直訳の「それは良い」から派生して、様々な状況で肯定的な評価や同意を示すのに使われます。

  • 相手の行動や成果を褒める時:「Tu as bien travaillé. C’est bien ! (君はよく頑張ったね。いいね!)」
  • 提案や状況を肯定する時:「On part à 10h ? – Oui, c’est bien. (10時に出発する? – うん、いいね。)」
  • 話を聞いて同意や共感を示す時:「J’ai réussi mon examen ! – Ah, c’est bien ! (試験に受かったよ! – へえ、それは良かったね!)」

まさに万能な「いいね!」と言えるでしょう。もっと強く褒めたい場合は、「très (トレ / とても)」を付けて「C’est très bien ! (セ・トレ・ビアン!)」と言えば、「すごくいいね!」「大変結構です!」という強調表現になります。

さらに強調!素晴らしい・最高を表す言葉 (magnifique, excellent, super)

「C’est très bien!」よりもさらに感動や賞賛の度合いが高い「素晴らしい!」「最高!」という気持ちを伝えたい場合は、より強い意味を持つ形容詞を使います。

C’est magnifique ! (セ・マニフィック!)

素晴らしい! / 見事だ! (特に見た目の美しさや壮大さに)

C’est excellent ! (セ・テクセラン!)

素晴らしい! / 卓越している! / 最高だ! (質や出来栄えに対して)

C’est super ! (セ・シュペール!)

すごい! / 最高! / 超いいね! (やや口語的)

  • magnifique (マニフィック): 壮大な、見事な、素晴らしい(主に視覚的な美しさや感動に対して)
  • excellent(e) (エクセラン / エクセラント): 卓越した、非常に優れた、素晴らしい(品質や能力、味などに対して)
  • super (シュペール): 素晴らしい、すごい、最高の(口語的で万能な褒め言葉、形容詞・副詞として使える)

これらの形容詞を使えば、より強い感動や賞賛の気持ちを表現できます。「C’est super !」は非常に便利でよく使われますが、少しくだけた響きがあるので、フォーマルな場面では「magnifique」や「excellent」の方が適切です。

美味しい!を表す「C’est bon !」とその応用

食べ物や飲み物に対して「いいね!」、つまり「美味しい!」と言いたい場合は、「bien」ではなく形容詞の「bon (ボン)」を使います。

基本の「C’est bon !」と強調表現 (très bon, délicieux)

C’est bon ! (セ・ボン!)

美味しい! / いいね! (味に対して)

bon (女性形は bonne ボンヌ)」は「良い」という意味が基本ですが、飲食物に対して使う場合は「美味しい」という意味になります。これが最も一般的で基本的な「美味しい!」の表現です。レストランで食事中に店員さんから「Ça va ? (サ・ヴァ? / いかがですか?)」と聞かれたら、笑顔で「Oui, c’est très bon, merci ! (ウィ、セ・トレ・ボン、メルシー! / ええ、とても美味しいです、ありがとう!)」と答えられるとスマートですね。

C’est délicieux ! (セ・デリシュー!)

すごく美味しい! / 絶品だ!

délicieux (デリシュー / 女性形は délicieuse デリシューズ)」は、「非常においしい」「風味豊かな」という意味で、「C’est très bon !」よりもさらに強い感動を表します。まさに「絶品!」というニュアンスです。この単語自体が「とても美味しい」という意味を含むため、「très délicieux」とは通常言いません。

「美味しそう!」(appétissant, Ça a l’air bon)

目の前にある料理を見て、食べる前に「美味しそう!」と言いたい場合は、以下の表現が使えます。

C’est appétissant. (セ・タペティサン)

美味しそう。 / 食欲をそそるね。

Ça a l’air bon. (サ・ア・レール・ボン)

美味しそうだね。

appétissant(e) (アペティサン / アペティサント)」は「食欲をそそる」という意味の形容詞です。「avoir l’air + 形容詞」は「~のように見える、~そうだ」という表現で、「Ça a l’air bon」は文字通り「それは美味しそうに見える」となります。

レストランを褒める「On mange bien ici.」

On mange bien dans ce restaurant. / On mange bien ici.

(オン・マンジュ・ビアン・ダン・ス・レストラン / オン・マンジュ・ビアン・イスィ)

このレストランは美味しいね。 / ここは美味しいね。

特定の料理だけでなく、レストラン全体の料理が美味しいと評価する時に使える便利な表現です。「On」は不特定の人々(一般的に人々は、の意)、「mange bien」は直訳すると「良く食べる」ですが、この文脈では「質の良い食事ができる」「美味しいものが食べられる」という意味になります。つまり、「このレストランでは(人々は)良い食事ができる」=「このレストランは美味しい」というニュアンスになります。友人におすすめのレストランを聞かれた際などにも使えます。

※フランス語の「美味しい」に関する表現は、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。

美味しそうなフランス料理(クロワッサン、チーズ、ワインなど)

美味しい料理には “C’est bon !” や “C’est délicieux !” で感動を伝えましょう

自分の「好き」を伝える「いいね!」:J’aime bien / J’adore / Ça me plaît

客観的な評価としての「いいね (C’est bien / C’est bon)」だけでなく、「私はこれが好き!」「私はこれが気に入った!」と、自分の主観的な好意や喜びを伝えたい場面もありますよね。そんな時に使える表現を見ていきましょう。

好みを伝える基本:「J’aime bien !」 (J’aime との違い)

J’aime bien ! (ジェム・ビアン!)

(私はそれが)好きだよ! / いいね! / 気に入ってるよ!

動詞「aimer」を使った表現ですが、SNSの「J’aime」と違い、日常会話で物事への好意を示す際には、後ろに副詞の「bien」を付けるのが一般的です。「J’aime bien cette chanson. (この歌、好きだな)」「J’aime bien ce café. (このカフェ、気に入ってるんだ)」のように使います。

なぜ「bien」を付けるのでしょうか?実は、フランス語で「J’aime + [物事]」と「bien」なしで言うと、「愛している」に近いような、非常に強い、場合によっては大げさな響きを持つことがあります。一方、「J’aime bien + [物事]」は、「(まあまあ)好き」「悪くない」「気に入っている」といった、より穏やかで日常的な好意を示すニュアンスになります。日本語の「いいね!」に近い感覚で使えるのが、この「J’aime bien」です。

ただし、人に対して「J’aime bien [人].」と言うと、「(友達として)好き」「いい人だと思う」といった意味合いになり、恋愛感情を示す「Je t’aime. (ジュ・テーム / 愛してる)」とは区別されるので注意が必要です。

大好き!を表す「J’adore !」

J’adore ! (ジャドール!)

大好き! / すごく好き! / 最高!

adorer (アドレ)」は「~が大好きである、~を熱愛する、~に夢中である」という意味の動詞です。「J’aime bien」よりもはるかに強い好意や熱狂を表します。「この映画、大好き!」「このチョコレート、最高!」のように、心から気に入っているものに対して使いましょう。人に対しても使えますが、その場合は強い憧れや敬愛、あるいは熱烈な恋愛感情を示すことがあります。

「気に入った!」を伝える「Ça me plaît.」

Ça me plaît. (サ・ム・プレ)

(それは私の)気に入った。 / いいね。

動詞「plaire (à quelqu’un) (プレール・ア・ケルカン)」は、「(物事が)(人)の気に入る、~を喜ばせる」という意味です。したがって、「Ça me plaît.」は文字通り「それが私を喜ばせる」=「私はそれが気に入った」という意味になります。何か新しいものを見たり、提案を受けたりして、「うん、いいね、気に入ったよ」という気持ちを表すのに適しています。

プレゼントをもらった時などに「Ça me plaît beaucoup, merci ! (サ・ム・プレ・ボクー、メルシー! / すごく気に入りました、ありがとう!)」のように言うと、感謝の気持ちがより伝わります。日本語の「気に入る」が持つ、やや上から目線なニュアンスはフランス語にはなく、ごく普通に使われる表現です。

見た目を褒める「いいね!」:Beau / Joli / Chic

美しい景色、素敵な物、おしゃれな人…。フランスでは、美しいものやセンスの良いものに出会う機会がたくさんあります。そんな時、「いいね!」という気持ちを込めて相手や物を褒める表現を知っていると、コミュニケーションが豊かになります。

美しい・素敵を表す「C’est beau / belle !」

C’est beau ! (セ・ボー!) / C’est belle ! (セ・ベル!)

(それは)美しい! / 素敵だね!

beau (ボー / 男性形) / belle (ベル / 女性形)」は「美しい、きれいな、素敵な」という意味の最も基本的な形容詞です。人、物、景色など、様々な対象に使えます。感動を込めて「C’est vraiment beau ! (本当に美しい!)」のように言うこともできます。

きれい・可愛いを表す「C’est joli(e) !」

C’est joli ! (セ・ジョリ!) / C’est jolie ! (セ・ジョリ!)

きれいだね! / 可愛いね!

joli (ジョリ / 男性形) / jolie (ジョリ / 女性形)」は「きれいな、かわいらしい、魅力的な」という意味です。「beau/belle」が持つような壮大さや格調高さというよりは、もっと親しみやすく、愛らしい美しさを表現するのに使われます。子供、小物、花、服装などによく使われます。「beau/belle」が客観的な美しさを指すのに対し、「joli(e)」はより主観的で、見た目の愛らしさや好ましさを表現するニュアンスがあります。

センスがいい!を表す「C’est chic.」

C’est chic. (セ・シック)

おしゃれだね。 / センスがいいね。 / 上品だね。

chic (シック)」は、英語の「chic」と同じく、「粋な、おしゃれな、上品な、垢抜けた」といった意味を持つ形容詞です(男女同形)。単にきれい、可愛いというだけでなく、洗練されたファッションセンスや、趣味の良い物、上品な立ち居振る舞いなどを褒める時に使われます。「Très chic ! (トレ・シック!)」で「すごくおしゃれ!」となります。

服や髪型が似合っている時の表現 (Ça te va bien.)

特定のアイテムや髪型が相手に似合っていることを伝えたい場合は、以下の表現が定番です。

Ça te va bien. (サ・トゥ・ヴァ・ビアン)

それ、あなたに似合ってるね。

Ça」はその服や髪型などを指し、「aller à quelqu’un」で「(服などが)(人)に似合う」という意味になります。「te」は「あなたに」という意味の間接目的語です。とても自然でよく使われる褒め言葉です。「すごく似合ってる!」と強調したい場合は「Ça te va très bien !」と言います。

  • Cette robe te va très bien ! (このドレス、すごく似合ってるよ!)
  • Ta nouvelle coupe de cheveux te va bien. (君の新しい髪型、似合ってるね。)

人を直接褒める表現 (Tu es beau/belle/magnifique/chic)

物だけでなく、相手自身を直接褒めることもあります。その場合は、「C’est…」ではなく、「Tu es… (テュ・エ / 君は~だ)」や「Vous êtes… (ヴゼット / あなたは~です)」を使います。

Tu es très beau ! (テュ・エ・トレ・ボー!)

君はとてもかっこいいね!(男性に対して)

Tu es très belle ! (テュ・エ・トレ・ベル!)

君はとてもきれいだね!(女性に対して)

Vous êtes magnifique ! (ヴゼット・マニフィック!)

あなたは素晴らしいです!/ 輝いています!

Tu es chic. (テュ・エ・シック)

君はおしゃれだね。

フランス流?ひねくれた褒め言葉「C’est pas mal (du tout)!」

そして、日本人にとっては少し分かりにくいかもしれませんが、フランス人が好んで使う独特の褒め言葉があります。

C’est pas mal. (セ・パ・マル)

悪くないね。 / いいね。

C’est pas mal du tout ! (セ・パ・マル・デュ・トゥ!)

全然悪くない! / すごくいいね! / かなりいいね!

pas mal」は直訳すると「悪くない」ですが、フランス語の会話では、これは否定的な意味ではなく、むしろ肯定的な「いいね」「結構いいね」という意味で使われます。控えめな褒め言葉、あるいは少し皮肉やユーモアを込めた言い方として好まれます。

さらに、「du tout (デュ・トゥ / 全く~ない)」を付けて「C’est pas mal du tout !」となると、「全く悪くない」から転じて、「すごく良い!」「素晴らしい!」という、かなり強い肯定・賞賛の意味になります。フランス人にとっては最上級に近い褒め言葉と感じられることもあります。

日本人からすると素直でない、ひねくれた表現に聞こえるかもしれませんが、フランス人の会話では頻繁に登場します。もしフランス人から「C’est pas mal !」と言われても、「悪くないってどういうこと?」とネガティブに捉えず、「いいねって言ってくれてるんだな」とポジティブに受け止められるようになると、フランス人とのコミュニケーションがよりスムーズになるでしょう。

おしゃれな服装の女性を褒めている友人

“Ça te va bien !” (似合ってるね!) は定番の褒め言葉です

誘いへの返事としての「いいね!」:賛成度合いで使い分け

友人や同僚から食事や映画、イベントなどに誘われた時、「いいね!行きたい!」あるいは「まあ、いいかな」と返事をしますよね。フランス語では、その賛成度合いや乗り気な気持ちを、様々な表現で伝えることができます。

例えば、こんな風に誘われたとしましょう。

Si on allait au ciné ce soir ? (スィ・オン・ナレ・オ・シネ・ス・ソワール?)

今晩、映画に行かない?

  • Si on + 半過去形 ? : 「~しませんか?」と提案・勧誘する丁寧な表現。
  • ciné (シネ): cinéma (シネマ / 映画館) の口語的な省略形。

積極的に賛成!「Avec plaisir ! / C’est une bonne idée ! / Pourquoi pas ?」

誘いに対して、心から「いいね!ぜひ行きたい!」という気持ちを表す表現です。

Avec plaisir ! (アヴェク・プレズィール!)

喜んで!

C’est une bonne idée ! (セテュヌ・ボニデ!)

それは良い考えだね! / いいアイディア!

Pourquoi pas ? (プルコワ・パ?)

いいね! / もちろん!

Avec plaisir !」は「喜んで!」という意味で、招待や提案に対する快諾の定番表現。「C’est une bonne idée !」は文字通り「良いアイディアだ」と賛意を示します。そして、「Pourquoi pas ?」は直訳すると「なぜダメなの?」ですが、反語的に「ダメな理由なんてない」=「もちろんOK!」「いいね!」という強い肯定・賛成を表す、フランス人が好んで使う表現です。「C’est pas mal」同様、少しひねくれた言い方ですが、乗り気な気持ちが伝わります。

普通に賛成「D’accord. / Ça marche.」

D’accord. (ダコー)

OK。 / わかった。 / いいよ。

Ça marche. (サ・マルシュ)

いいよ。 / OK。 / それでいこう。

これらは、特に強い感情を込めずに、提案や誘いを「了承する」「同意する」際に使われる一般的な表現です。「D’accord」は最も標準的で幅広く使える「OK」です。「Ça marche」は元々「(機械などが)作動する、うまくいく」という意味ですが、口語で「(計画などが)うまくいく、それでOKだ」という意味で非常によく使われます。「Avec plaisir!」ほど積極的ではないものの、普通に賛成しているニュアンスです。

控えめな賛成?「Si tu veux.」のニュアンス

Si tu veux. (スィ・テュ・ヴー)

君がいいならいいよ。 / まあ、いいんじゃない?

これは少し注意が必要な表現です。直訳は「もし君が望むなら」となり、日本語の感覚だと「自分はあまり乗り気じゃないけど、君が行きたいなら付き合うよ」という、少し投げやりで消極的な印象を受けるかもしれません。

しかし、フランス語の会話では、必ずしもそのような消極的な意味合いで使われるわけではありません。場合によっては、「特に異論はないよ」「まあ、いいんじゃない?」といった、軽い同意や、相手に決定を委ねるニュアンスで使われることもあります。ただし、相手や状況によっては、本当に乗り気でない可能性も否定できません。前後の文脈や言い方、表情などから真意を読み取る必要があります。「Avec plaisir!」や「Pourquoi pas?」のような積極的な返答ではないことは確かです。

都合が良いことを伝える「Ça me convient. / Ça me va.」

Ça me convient. (サ・ム・コンヴィアン)

Ça me va. (サ・ム・ヴァ)

(その日時や内容は)私に都合がいいです。 / それで大丈夫です。

誘われた内容や提案された日時などが、自分にとって「都合が良い」「問題ない」と伝える時に使います。「convenir à quelqu’un」は「(人)に適している、都合が良い」という意味。「aller à quelqu’un」は「似合う」以外に「(人)に適している、都合が良い」という意味もあります。「それでOKです」という同意のニュアンスも含まれます。

提案や意見に対する「いいね!」:興味を示す/示さない

誰かから提案を受けたり、新しい情報を教えてもらったりした時に、「いいね、面白そう!」と興味を示す、あるいは逆に「うーん、あまり興味ないな」「どうでもいいや」と感じることもありますよね。そうした興味の度合いを伝える表現も見ていきましょう。

例えば、友人からこんな話があったとします。

Tu aimes bien danser ? Ma copine organise une fête sympa ce soir. Ça te dit ?

(テュ・エム・ビアン・ダンセ?マ・コピンヌ・オルガニズ・ユヌ・フェットゥ・サンパ・ス・ソワール。サ・トゥ・ディ?)

踊るの好き? 私の女友達が今夜、楽しいパーティーを開くんだけど、どう? (興味ある?)

  • copain (コパン) / copine (コピンヌ): 男友達 / 女友達
  • organiser (オルガニゼ): 企画する、催す
  • fête (フェット): パーティー、祭り
  • sympa (サンパ): 感じの良い、楽しい (sympathiqueの略)
  • Ça te dit ? (サ・トゥ・ディ?): 「興味ある?」「どう?」と相手の意向を尋ねる口語表現。

興味を示す:「C’est sympa ! / Ça m’intéresse. / Ça (me) paraît intéressant.」

この誘いや情報に対して、「いいね!」「面白そう!」とポジティブな反応を示す場合の表現です。

C’est sympa ! (セ・サンパ!)

いいね! / 楽しそうだね!

Ça m’intéresse. (サ・マントゥレス)

(それは私に)興味がある。 / 面白そうだね。

Ça a l’air intéressant. / Ça me paraît intéressant.

(サ・ア・レール・アンテレサン / サ・ム・パレ・アンテレサン)

面白そうに見えるね。

C’est sympa !」は、人や物事に対して「感じが良い、楽しい、親切だ」といったポジティブな印象を表す非常に便利な口語表現です。誘いに対して「いいね!」と快く応じる気持ちが伝わります。「intéresser quelqu’un」は「(人)の興味を引く」という意味なので、「Ça m’intéresse.」は「それが私の興味を引く」=「興味がある、面白そうだ」となります。「intéressant(e) (アンテレサン / アンテレサント)」は「面白い、興味深い」という形容詞で、「avoir l’air(~に見える)」や「paraître(~のように見える)」と組み合わせて使うこともできます。

さらに強い興味や興奮を示す場合は、「passionnant(e) (パッショナン / パッショナント) – 非常に面白い、夢中にさせる」を使って「Ça a l’air passionnant !」のように言うこともできます。

パーティーで楽しそうに話す人々

“C’est sympa !” (いいね!) で楽しいお誘いに応えよう

興味がない・どうでもいい:「Comme tu veux. / Ça m’est égal. / Je m’en moque.」

逆に、誘われたり情報を聞いたりしても、あまり興味が持てない、あるいはどうでもいいと感じる場合に使う表現です。ただし、相手に失礼にならないよう、使い方には注意が必要です。

Comme tu veux. (コム・テュ・ヴー)

君の好きにしていいよ。 / お好きにどうぞ。

「あなたの望むように」という意味ですが、誘いへの返答として使うと、「自分はどちらでもいい(あまり興味がない)から、あなたの好きに決めていいよ」という、やや投げやりな、あるいは無関心なニュアンスを与えがちです。相手や状況によっては失礼にあたる可能性があるので、親しい間柄での使用に留めるのが無難です。目上の人や複数に対しては「Comme vous voulez. (コム・ヴ・ヴレ)」となります。

Ça m’est égal. (サ・メ・テガル)

私にとってはどちらでも同じです。 / どうでもいいです。

égal(e) (エガル)」は「等しい、同じ」という意味。「私にとっては(選択肢が)同じだ」=「どちらでも構わない、どうでもいい」となります。「Comme tu veux」よりは客観的で、単に選択肢に対してこだわりがないことを示す場合にも使われますが、言い方によっては冷たい印象を与えることもあります。

Je m’en moque. (ジュ・モン・モック)

そんなのどうでもいいよ。 / 気にしないね。

代名動詞「se moquer de quelque chose」は「~をからかう、~を気にしない、~をどうでもいいと思う」という意味です。「Ça m’est égal」よりも、より強い無関心や、場合によっては軽蔑的なニュアンスを含むことがあります。

【要注意】下品な表現:「Je m’en fiche. / Je m’en fous.」

Je m’en fiche. (ジュ・モン・フィッシュ)

Je m’en fous. (ジュ・モン・フー)

(俗)どうでもいいよ! / 知ったこっちゃないね! / クソくらえだ!

これらも「どうでもいい」という意味ですが、「Je m’en moque」よりもさらにくだけた、非常に俗語的で下品な表現です。「ficher」や「foutre」は本来あまり上品ではない言葉であり、相手をバカにしたり、強い苛立ちや反抗心を示したりする際に使われます。フランス人が会話の中で使うのを耳にすることはあるかもしれませんが、外国人が安易に使うべき言葉ではありません。特に「Je m’en fous」は非常に強い侮蔑的な響きを持つため、親しい友人同士の冗談などを除き、絶対に使わないようにしましょう。「どうでもいい」と伝えたい場合は、「Ça m’est égal」を使うのが最も安全です。

もっと感情を込めて!感嘆文での「いいね!」

「いいね!」という気持ちが特に強い時、単に「C’est bien !」や「C’est beau !」と言うだけでなく、「なんて素晴らしいんだろう!」「なんて美しいんだ!」のように、感嘆の気持ちを込めて表現したい場合がありますよね。フランス語の感嘆文は、意外と簡単に作れて、日常会話でもよく使われます。

「Que / Qu’est-ce que + 文 !」の使い方

最も一般的な感嘆文の作り方は、文頭に「Que (ク)」または「Qu’est-ce que (ケス・ク)」を付ける方法です。通常の肯定文の前にこれらを置くだけで、「なんて~なんだろう!」という意味になります。「Qu’est-ce que」の方がより口語的で強調された響きになります。

Que c’est bien ! / Qu’est-ce que c’est bien !

なんて素晴らしいんだ!

Que c’est beau ! / Qu’est-ce que c’est beau !

なんて美しいんだ!

Qu’est-ce que tu chantes bien !

君はなんて歌が上手なんだ!

このように、感情を込めて言うことで、「すごくいいね!」という気持ちがより強く伝わります。

「Quel(le) + 名詞 !」の使い方

もう一つの感嘆文の作り方は、「Quel (ケル / 男性単数) / Quelle (ケル / 女性単数) / Quels (ケル / 男性複数) / Quelles (ケル / 女性複数)」という感嘆形容詞を名詞の前に置く方法です。「なんて~な(名詞)なんだ!」という意味になります。

Quelle bonne idée ! (ケル・ボニデ!)

なんて良いアイディアなんだ!

Quelle beauté ! (ケル・ボーテ!)

なんという美しさだ!

Quel courage ! (ケル・クラージュ!)

なんて勇気があるんだ!

これらの感嘆文を使うことで、「いいね!」の気持ちをよりドラマチックに、感情豊かに表現することができます。

まとめ:場面とニュアンスで使い分け、フランス語の「いいね!」をマスターしよう

この記事では、SNSの「J’aime」から始まり、褒め言葉、好意の表明、見た目への賞賛、誘いへの返事、興味の表明、そして感嘆表現に至るまで、フランス語の様々な「いいね!」の表現方法を、具体的な場面とニュアンスと共に解説しました。

主なポイントを振り返ってみましょう。

  • SNSの「いいね」は基本「J’aime」。口語では「Liker」も。
  • 万能な褒め言葉は「C’est bien !」。美味しいものには「C’est bon !」。
  • 自分の好意は「J’aime bien」(穏やか)や「J’adore」(大好き)、「Ça me plaît」(気に入った)で表現。
  • 見た目は「beau/belle」(美しい)、「joli(e)」(きれい/可愛い)、「chic」(おしゃれ)。似合っているは「Ça te va bien」。
  • フランス流の褒め言葉「C’est pas mal (du tout) !」も覚えておこう。
  • 誘いへの返事は、乗り気度に応じて「Avec plaisir !」「Pourquoi pas ?」「D’accord.」「Si tu veux.」などを使い分け。
  • 興味を示すなら「C’est sympa !」「Ça m’intéresse.」。興味がないなら「Ça m’est égal.」(「Je m’en fous」はNG)。
  • 感嘆文「Que c’est … !」「Quelle … !」で感情を豊かに表現。

フランス語の「いいね!」は、一つの単語で言い表せるものではなく、状況や伝えたいニュアンスによって実に多くの表現があります。最初は難しく感じるかもしれませんが、それぞれの表現が持つニュアンスを理解し、場面に合わせて使い分けることで、あなたのフランス語はより自然で、表現豊かなものになるでしょう。

今回ご紹介したフレーズを参考に、ぜひ実際のコミュニケーションの中で積極的に「いいね!」の気持ちを伝えてみてください。きっとフランス人との会話がもっと楽しくなるはずです!

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ソフィー(Sophie) この記事を書いた人

来日(1998年)以来23年間、日本でフランス語指導に携わるベテラン講師(京都在住)。パリでの生活経験も有します。最大の強みは、日本語でのコミュニケーションが可能な点です。
パリではECEインターナショナルスクールにてクボタ・ヨーロッパの従業員(日本人)に指導。来日後は、エスパス・フランセ語学学校、日本女子大学、桐朋学園高校、外務省、その他企業にて、初心者から上級者まで豊富な指導経験を有します特に初心者の方が躓きやすい発音について、「難しくない」と感じられるよう基礎から丁寧に指導することに注力しています。 忍耐強く、発音や文法を丁寧に繰り返し指導するのがモットー。グラフィックデザインのスキルを活かし、描画を取り入れた分かりやすい説明も得意です。ご希望に応じて英語でのフランス語レッスンや、アートレッスン(仏語/英語)も提供可能です。

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