フランス語会話【ペット編】犬派?猫派?アレルギーは?日常会話&頻出単語・表現を徹底マスター
フランスでは、日本に比べてペット飼育可能なアパート(appartement)が多いと言われています。賃貸契約書(bail)に明確な禁止条項がない限り、原則として犬や猫などの「コンパニオンアニマル(animal de compagnie)」を飼う権利が認められているのです。もちろん、鳴き声や衛生面で隣人(voisin(e))に迷惑をかけない配慮は必須ですが、ペットは多くのフランス人にとって、文字通り家族の一員。
今回は、そんなフランスの日常的な風景、友達の家でペットについて会話するシチュエーションを通して、楽しくフランス語を学んでいきましょう!リアルな会話表現や、知っておくと便利な単語・フレーズをたっぷりご紹介します。
目次
リアルなフランス語会話:友達の家でペットトーク
アントワーヌ (Antoine) の家に、友達のジュリー (Julie) が遊びに来ました。ドアを開けると、アントワーヌの愛犬が出迎えてくれたようです。
登場人物
- Antoine (アントワーヌ): 犬を飼っている男性。
- Julie (ジュリー): アントワーヌの友人。猫を飼っている。
会話
Antoine : Salut Julie ! Entre.
やあジュリー!入って。
Julie : Salut Antoine ! Il est très mignon, ton chien !
こんにちはアントワーヌ!あなたの犬、とてもかわいいわね!
Antoine : Merci ! Il n’est pas timide. Il aime bien les gens. Il aboie très rarement.
ありがとう!人見知りしなくて (timideじゃない)、人が好きなんだよ。めったに吠えない (aboyer) んだ。
Julie : Oui, ça se voit. Il a quel âge ?
そうね、そう見えるわ (見れば分かるわ)。いくつ? (quel âge?)
Antoine : 2 ans et demi.
2歳半 (deux ans et demi) だよ。
Julie : Il a les yeux ronds. J’aime bien ses poils. Tu l’entretiens bien, non ?
目が丸くて (yeux ronds)。毛 (poils) がすごく好きよ。よく手入れしてる (entretenir) よね?
Antoine : Oui, mais il n’aime pas trop que je le fasse. Surtout quand il est de mauvaise humeur…
ああ、でも、(僕が) 手入れするのがあまり好きじゃないみたいなんだ。特に機嫌が悪い (de mauvaise humeur) ときは…。
Julie : Ah oui ? C’est marrant.
そうなの?おもしろいわね (C’est marrant)。
Antoine : Toi, tu n’as pas de chien ?
君は犬を飼ってる? (tu as un chien? の否定形)
Julie : Non, mais j’ai un chat.
いいえ、でも猫 (chat) を飼ってるわ。
Antoine : Ah, c’est bien. Moi, j’ai hésité entre le chat et le chien.
そう、いいね。僕は猫と犬で悩んだけど (hésiter entre A et B)、
Antoine : Mais finalement, j’ai découvert que j’étais allergique aux poils de chat.
結局 (finalement)、猫の毛アレルギー (allergique aux poils de chat) だとわかった (découvrir que) んだよ。
Julie : Ah d’accord. Mon chat est très mignon ! Tu viendras le voir la prochaine fois !
あら、そう。私の猫はかわいいわよ!今度 (la prochaine fois)、見にいらっしゃい!
Antoine : Avec plaisir !
喜んで (Avec plaisir)!
重要表現をマスター!ペットに関するキーフレーズ
会話の中に出てきた重要な表現を、例文とともにもう少し詳しく見ていきましょう。これらのフレーズを覚えれば、ペットに関する会話がもっとスムーズになりますよ!
Aboyer : 吠える
犬の「吠える」は aboyer
という動詞を使います。規則的な -er 動詞です。「〜に向かって吠える」と言いたい場合は、前置詞 contre
を使って aboyer contre quelqu’un / quelque chose の形になります。
Adrien : Ton chien est très grand !
君の犬、大きいね!
Justine : Oui, il est grand et bouge beaucoup, mais il n’aboie pas souvent.
ええ、大きくてすごくよく動くの。でも、あまり吠えないのよ。
Adrien : Ah bon. On ne dirait pas !
へえ。そうは見えないよ!
ちなみに猫の鳴き声は miauler
(ニャーと鳴く)、ronronner
(ゴロゴロ喉を鳴らす)などがあります。

「今日はちょっとご機嫌ナナメなの…」猫にもそんな日があります。
Être de mauvaise humeur : 機嫌が悪い、不機嫌である
humeur
(f) は「機嫌」や「気分」を意味する名詞です(英語の humor とは少し意味が異なります)。être de mauvaise humeur で「機嫌が悪い」「不機igenである」という状態を表します。
反対に「機嫌が良い」は être de bonne humeur と言います。どちらも非常によく使われる表現です。
Nicolas : Tu es de bonne humeur ! Qu’est-ce qu’il y a ?
機嫌が良いね!何があったの?
Mélanie : J’étais au chômage depuis six mois, mais enfin j’ai trouvé un travail !
半年前から失業中 (en chômage) だったんだけど、ようやく仕事が見つかったの!
Nicolas : Félicitations !
おめでとう! (Félicitations !)

「ピアノとギター、どっちを習おうかな?」迷う時間も楽しいものです。
Hésiter entre A et B : AとBの間で迷う
hésiter
は「ためらう」「迷う」という意味の動詞です。hésiter entre A et B で「AとBの間で迷う」という具体的な選択の悩みを表現できます。ポイントは、英語の “between A or B” と異なり、「または (ou)」ではなく「~と (et)」を使う点です。
Mickaël : J’aimerais bien apprendre un instrument, j’hésite entre le piano et la guitare.
楽器 (instrument) を習いたいんだけど、ピアノ (piano) とギター (guitare) で悩んでるんだ。
Caroline : J’ai un ami guitariste. Si tu veux, je te le présente. Tu peux lui poser des questions sur la guitare.
ギタリスト (guitariste) の友達がいるの。良かったら、紹介するわ (je te le présente)。ギターについて何か聞けるかも (poser des questions)。
Mickaël : Oui, je veux bien! Merci !
ああ、喜んで (je veux bien)!ありがとう!
hésiter à faire quelque chose
で「~するのをためらう」という意味にもなります。例:N'hésitez pas à me contacter.
(どうぞお気軽にご連絡ください。)
Ça se voit : それは見れば分かる、一目瞭然だ
voir
(見る)の代名動詞形 se voir
は「見える」「見られる」「目につく」といった意味を持ちます。Ça se voit は直訳すると「それは見える」ですが、転じて「見れば分かるよ」「明らかだよ」「顔に出てるよ」といったニュアンスで使われる口語的な表現です。
Damien : Regarde! J’ai acheté une nouvelle guitare !
見て!新しいギターを買ったんだ!
Claire : C’est bien ! Elle était chère, non ?
いいわね!高かった (cher/chère) んじゃないの?
Damien : Oui, un peu.
ああ、ちょっとね。
Claire : Ça se voit. Tu peux jouer ?
見れば分かるわ (高級そうだもの)。弾いてくれる (jouer)?
Damien : Ok !
わかったよ!
否定形で Ça ne se voit pas と言うと「そうは見えないね」「(見た目では)分からないね」という意味になります。

「ちょっと苦手だけど…」定期的なブラッシングは、ペットの健康と美しい毛並みを保つために大切です。
Découvrir que ~ : 〜であることがわかる、〜と気づく
découvrir
は元々「発見する」「(覆いを)取り除く」という意味の動詞です。découvrir que + 直説法 の形で、「(今まで知らなかったこと・気づかなかったこと)がわかる」「〜だと気づく」という意味で非常によく使われます。comprendre
(理解する)や savoir
(知る)とは異なり、「(新たに)判明する」「気づく」というニュアンスが強いのが特徴です。
Rémi : J’ai découvert que je n’avais pas beaucoup d’argent sur mon compte…
(銀行) 口座 (compte) にお金 (argent) があまりないことがわかったんだ…。
Cindy : Oui, j’imagine. Parce que tu as acheté une nouvelle voiture! Il faut que tu économises.
ええ、想像できるわ (j’imagine)。あなた、新しい車 (voiture) を買ったからね!節約しなきゃ (économiser)。
Rémi : Oui, tu as raison…
そうだね。君の言う通りだよ (tu as raison)…
もっと話せる!ペット関連語彙集
ペットについてもっと豊かに表現するために、関連する単語をカテゴリー別に見ていきましょう。
🐾 ペットの種類 (Les types d’animaux de compagnie)
- un chien / une chienne: 犬
- un chiot: 子犬
- un chat / une chatte: 猫
- un chaton: 子猫
- un oiseau: 鳥 (例: un canari カナリア, une perruche インコ)
- un poisson: 魚 (例: un poisson rouge 金魚)
- un rongeur: げっ歯類 (例: un hamster ハムスター, un cochon d’Inde モルモット, un lapin ウサギ)
- un reptile: 爬虫類 (例: un serpent ヘビ, un lézard トカゲ)
- une race: 品種 (例: Quelle est la race de ton chien? 君の犬の品種は何?)
🐾 ペットの性格・特徴 (Le caractère et les caractéristiques)
- mignon(ne): かわいい
- affectueux / affectueuse: 人懐っこい
- calme: 穏やかな、静かな
- joueur / joueuse: 遊び好きな
- intelligent(e): 賢い
- sage: お利口な、賢い
- fidèle: 忠実な
- indépendant(e): 独立心のある
- timide: 内気な、人見知りする
- curieux / curieuse: 好奇心旺盛な
- énergique: エネルギッシュな、活発な
- paresseux / paresseuse: 怠け者の
- gourmand(e): 食いしん坊の
- des poils (m, pl): (動物の) 毛 (例: poils longs 長毛, poils courts 短毛)
- une queue: しっぽ
- des griffes (f, pl): 爪
- des moustaches (f, pl): (猫などの) ひげ
🐾 ペットのケア (Les soins aux animaux)
- nourrir: 餌をやる
- la nourriture / les croquettes (f, pl): 餌 / ドライフード
- promener le chien / sortir le chien: 犬の散歩をする
- une laisse: リード
- un collier: 首輪
- brosser: ブラッシングする
- une brosse: ブラシ
- laver: 洗う
- nettoyer la litière: (猫の) トイレを掃除する
- la litière: (猫の) トイレ砂、トイレ
- un vétérinaire: 獣医
- un vaccin: ワクチン
- être en bonne santé: 健康である
- être malade: 病気である
- entretenir: 手入れする、維持する
🐾 ペットと暮らすための用品 (Les accessoires pour animaux)
- un panier: (ペット用の) ベッド、かご
- une gamelle / une écuelle: 餌・水用のボウル
- un jouet: おもちゃ (例: une balle ボール)
- un arbre à chat: キャットタワー
- une cage: ケージ、鳥かご
- une caisse de transport: キャリーケース
深掘りトピック:フランスのペット事情
ペットアレルギーについて話す (Parler des allergies)
会話の中でアントワーヌが猫アレルギーだと分かりましたね。アレルギーはフランスでも比較的一般的な話題です。「〜アレルギーです」は être allergique à 〜 という表現を使います。
- Je suis allergique aux poils de chat. (私は猫の毛アレルギーです。)
- Il est allergique aux acariens. (彼はダニアレルギーです。)
- Elle est allergique au pollen. (彼女は花粉アレルギーです。)
- Avez-vous des allergies ? (何かアレルギーはありますか?)
フランスでのペットの迎え方 (Adopter un animal en France)
フランスでペットを家族に迎える方法は、主に二つあります。
- ペットショップ (Animalerie) やブリーダー (Éleveur / Éleveuse) から購入する (Acheter): 特定の品種を希望する場合など。
- 動物保護施設 (Refuge / SPA – Société Protectrice des Animaux) から譲渡を受ける (Adopter): フランスでは、保護施設から動物を迎えることが非常に推奨されており、一般的な選択肢です。多くの犬や猫が新しい家族を待っています。
「飼う」という意味で、会話では avoir un animal
(動物を持っている) という簡単な表現もよく使われますが、保護施設から迎える場合は特に adopter
(養子にする=譲渡を受ける) という言葉が好まれます。
会話練習コーナー
覚えた表現や単語を使って、実際にペットについて話す練習をしてみましょう!
🗣️ 自分のペットについて話す
- J’ai un chien / un chat / … (私には犬/猫/…がいます。)
- Il / Elle s’appelle … (名前は…です。)
- Il / Elle a … ans. (…歳です。)
- C’est un mâle / une femelle. (オス/メスです。)
- Il / Elle est très [性格を表す形容詞]. (とても〜な性格です。)
- J’aime jouer avec lui / elle. (一緒に遊ぶのが好きです。)
- Je dois le / la promener tous les jours. (毎日散歩に連れて行かなければなりません。)
❓ 相手のペットについて尋ねる
- Tu as un animal de compagnie ? (ペット飼ってる?)
- Quel animal as-tu ? (どんな動物を飼ってるの?)
- Comment il / elle s’appelle ? (名前は何て言うの?)
- Il / Elle a quel âge ? (何歳?)
- Quelle est sa race ? (品種は何?)
- Il / Elle est gentil(le) ? (優しい? / おとなしい?)
- Je peux le / la caresser ? (撫でてもいい?)
まとめ
今回は、友達の家でペットについて話すフランス語会話を通して、様々な表現や単語を学びました。フランスではペットが生活に密着しており、日常会話のトピックとしても頻繁に登場します。
「かわいい!」「何歳?」「どんな性格?」といった簡単な質問から会話を始め、今回学んだフレーズを少しずつ使ってみましょう。ペットの話は、フランス人との距離を縮めるきっかけにもなります。公園で散歩中の犬を見かけたら、勇気を出して飼い主に話しかけてみるのも良い練習になりますね。楽しみながらフランス語のコミュニケーション能力を高めていきましょう!