フランス語でやんわりと伝える、お開きの時間!

    1. フランス語講座

    フランス語でやんわりと伝える、お開きの時間!

    友人と楽しいひと時を過ごし、でももう帰らないといけない。どんな風に告げれば失礼にならないのだろうと悩んだことはありませんか?

    今回は直球でなく、やんわりと暇を告げるフランス語表現を見てみましょう。

    ディナーの後で

    会話

    今日のマリーさんはカップルで花子さんのお宅のディナーにお呼ばれです。デザートも終わり、さてお暇する時間のようです。

    Hanako : Vous voulez encore un peu de champagne ?

    もう少しシャンパンをいかが?

    Marie : Non merci, on ne va pas tarder à y aller.

    ありがとう、でもいいわ。もうそろそろ帰らなくちゃ。

    Hanako : Déjà ?

    もう?

    Marie : Oui, notre bady-sitter habituelle ne pouvait pas venir ce soir,  et celle de ce soir ne peux pas rester trop tard.

    ええ。いつものベビーシッターが今夜は来れなくて、今夜の子はあまり遅くまで居れないのよ。

    Hanako : D’accord. Alors je vous sers du café avant partir ?

    なるほど。帰る前にコーヒーを飲む?

    Marie : Merci, mais ça ira. Il faut vraiment  qu’on y aille.

    ありがとう、でも大丈夫よ。本当にもう行かなくちゃ。

    Avec vous, le temps passe très vite et j’ai oublié  de regarder l’heure…

    あなたたちと居ると(楽しくて)時間がたつのが早いわ。時間を確認するのを忘れちゃって…

    On  prend congé, Nicolas ?

    ニコラ、お暇しましょう?

    Nicolas : Ok, on y va.

    Ok、帰ろう。

    Merci pour ce soir, le dîner était excellent, et on a passé un très bon moment. 

    どうもありがとう。ディナーは素晴らしかったし、楽しい時間を過ごしたよ。

    ポイント

    bady-sitter

    フランスでテディベアの隣に座る赤ちゃん。

    bady-sitter」は英語の「ベビーシッター」。フランス語でも英語そのまま使用されます。

    フランスでは大人が子供なしで夜に外出する時、低年齢の子供が居る場合、単発で学生さんなどに「baby-sitting 子守」をお願いします。

    親が子供を置いて夜に外出しても、しっかり面倒を見る人をお願いしていれば、全く問題視されないんですよ。

    同様に子供を預かる仕事として「nourrice /nounou 乳母」がありますが、こちらは日中&定期的に預かる人を指すことが多いようです。

    もちろん「nourrice」が夜も預かってくれる場合もあります。

    ça ira

    ira」は「aller」の未来形(3人称単数)、つまり「ça va 大丈夫」の未来形です。

    日本語でも何かを断るときに「大丈夫です」という表現を使いますが、それと同じ表現ですね。

    もちろん未来形を使わず「Merci ,mais ça va」と言う事もできますが、未来形を使うことで柔らかいニュアンスを出すことができます。

    暇を告げる表現

    日本語と違い、外国でははっきりとした表現が好まれるといいますよね。ところが意外にもフランスでも婉曲的な表現も普通に使われています。

    On ne va pas tarder à y aller

    tarder à ~」は「~するのが遅れる」、「aller」は「行く」の意味です。「va」は「aller+不定詞」で近い未来を表す表現ですね。

    さて「on ne  va pas tarder à y aller」ですが、直訳だと「私たちは行くのに遅れない」と意味が分かりませんよね。

    これは「もうすぐ行かなくてはならない」と、誰かと別れてその場を離れなければいけないときや、「もうすぐ帰らなくてはならない」ことを伝える表現です。

    On prend congé

    prendre congé」で「お暇する」という表現です。「congé」は「休暇・休み」を意味します。

    pendre un congé」と冠詞をつけると「休暇をもらう」と意味が違ってしまうので注意してくださいね。

    Il faut qu’on y aille

    falloir que+接続法」で「~しなければならない」の表現ですね。「aille」は「aller」の3人称単数形の活用です。

    Il faut qu’on y aille」は直訳だと「私たちは行かなくてはならない」となりますが「本当はもっと一緒に居たい。でも仕方が無いから行く」のニュアンスを感じさせます。

    フランスで帽子とスカーフをかぶった女性が手を振っている。On y va

    on y va」は「さあ、行こう」と直接的な表現ですが、出発前の自分たちへの掛け声のような感じで使われます。

    フランス人は帰ると言い席を立ってから、再び長話が始まることが多いのですが、本当にもう帰るよという時に「on y va」とよく使われます。

    ちょっと小ネタ

    食後のシャンパン

    本文の冒頭で花子さんがマリーさんカップルにシャンパンを勧めていますね。

    シャンパンといえば乾杯のイメージが強く、食後に飲むイメージはあまり無いかと思います。

    ところがフランスでは、デザートにシャンパンという組み合わせを好む人が多く、デザート&シャンパンの組み合わせは珍しいものではありません。

    コーヒーのタイミング

    そしてコーヒーはデザートと一緒ではなく、デザート後に食後の締めとしていただきます。

    レストランでも、デザートとコーヒーを一緒にいただきたい場合は、ウエィターに一声かける必要があります。

    デザートとコーヒーを一緒に楽しもうと、コーヒーがサービスされるのを待っていても、デザートが終わらない限りは自動的にサービスされませんよ。

    フランスあるある、日仏文化の違いでした。

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