支払いにカードを多用するフランス人ですが、小額の支払いには暗証番号の入力が面倒ですよね。
ところが近年では、日本のおサイフケータイのように、カードを機械にかざすだけでOKなサービスが浸透し始めています。
目次
お支払い方法は?
今日の花子さんは近所のお肉屋さんに買い物に来ているようです。
会話
Hanako : Bonjour Monsieur, Je voudrais deux steaks hachés, s’il vous plaît.
こんにちは。ステーキアッシェを2つください。
Le boucher : Oui…ce sera tout ?
お肉屋さん:はい…以上ですか?
Hanako : Je prends aussi un rôti de veau pour quatre personnes, et ce sera tout.
子牛のロティも4人分ください。それで全部です。
Le boucher : Voilà, Madame. En tout, ça fait quatorze euros, s’il vous plaît.
はい、どうぞ。全部で14ユーロです。
Hanako : Je peux régler en carte ?
カードで支払いできますか?
Le boucher : Oui. Sans contact ?
はい、コンタクトなしの支払いでいいですか?
Hanako : Désolée, ma carte n’est pas encore équipée du système sans contact.
すみません、私のカード、まだコンタクトなしの機能が付いていないんです。
Je peux payer normalement ?
普通に払えますか?
Le boucher : Bien sûr, Madame. Voilà, c’est bon, tapez votre code.
もちろんです、マダム。ほら、大丈夫です、コードを押してください。
Hanako : Merci Monsieur. Au revoir !
ありがとう、ムッシュー。さようなら!
ポイント
steak haché
「steak」はそのまま「ステーキ」、「haché」は 「細かく刻んだ」という意味の形容詞です。
「steak haché」はミンチ肉を楕円形に押し固めたステーキですが、日本式ハンバーグとは全く別物!
牛肉100パーセントなので、焼きすぎると固くてパサパサ。ジューシーなハンバーグになれた日本人からすると、初めて食べる時はぎょっとするかもしれません。
ところがフランス人はこの「steak haché」が大好きで(簡単だからかもしれませんが)頻繁に食卓に登場するメニューなんですよ。
rôti de veau
「rôti 」は「ロースト(オーブン焼き)」、「 veau」は「子牛」のことです。
「rôti de veau」は「子牛のロースト」ですが、他にも食材を変えて「poulet rôti 鶏の丸焼き」「rôti de bœuf ローストビーフ」などなど「rôti」はフランスの家庭料理の名前によく登場します。
普通は料理名、つまりローストされた状態を指すのですが、お肉屋さんではこの表現でロースト用のお肉を準備してもらえますよ。
(「poulet rôti」だけはお肉屋さんでも焼いたものが売っていることも多く、生の鶏を1羽欲しいときは「un poulet」と言う方が確実です。)
暗証番号なしのカード支払い
paiement sans contact
- paiement 支払い
- sans ~なし
- contact コンタクト/接触
日本ではサイン方式のクレジットカードも多いですが、フランスのカードはチップ搭載で4桁の暗証番号を打ち込んで使用します。
小額でもカードで支払えることが多いのですが、カードを機械に差し込んで、読み取ってくれるのを待ってと若干わずらわしいですよね。
そのためか近年では、20ユーロまでなら暗証番号なしでOKな「paiement sans contact」 という支払い方法が一般化されつつあります。
対応しているカードを機械にかざすだけなので、使い方はとても簡単。日本のおサイフケータイのようなイメージでしょうか。
対応カードの見分け方
「paiement sans contact」の出来るカードには、WIFIのマークを横に倒したようなマークがあり、チップの近辺に記されていることが多いようです。
「paiement sans contact」が一般化され始めた2015年以降に発行されたカードにはほとんど付いているようですよ。
支払い上限
20ユーロが上限でスタートした「paiement sans contact」ですが、2017年の秋から支払額の上限が30ユーロに引き上げられる予定です。
30ユーロというと*4000円弱になりますが、この金額をサインも暗証番号もなしでカード払いするのはなんとなく不安…なんて人もいますよね?
幸いこの支払い方法は強制ではないので、今までどおりコードを入力して支払うことも可能ですよ。
*2017年9月のレートで計算しています。