「行く」と言いたい時、フランス語では「aller」を使うケースと「venir」を使うケースがあります。
今回はそんな2つの単語の使い分け方を見てみましょう。
目次
ソワレへ行こう
今日の花子さんは、マリーさんから共通の友人宅でのソワレへのお誘いを受けているようです。
会話
Marie : Ce soir, il y a une soirée chez Anna.
今晩、アンナの家でソワレがあるの。
Tu viens avec moi ? Elle m’a dit qu’elle veut te voir.
あなたも一緒に行かない?彼女があなたに会いたいって言っていたのよ。
Hanako : Je viens avec plaisir!
喜んで一緒に行かせてもらうわ!
Marie : Je vais chez elle vers vingt heures.
20時ごろに彼女の家に行くの。
On y va ensemble?Tu préfères y aller seule ?
一緒に行く?一人で行く方がいい?
Hanako : Je viendrai te chercher vers dix-neuf heures trente.
19時半ごろに、あなたを迎えに行くわ。
フランス語の「行く」
フランス語で「行く」は「aller」ですが、「来る」と訳すことの多い「venir」も同様に「行く」を表す単語です。
会話文中でも日本語では「行く」と訳されている部分に「aller」と「venir」が使われていますよね。
まずは「人がどこかへ行く」というときに「venir」を使うケースを見てみましょう。
venir
「venir」は動作主が「会話の相手のところに行く」「会話の相手と一緒に行く」という時に使われます。
会話文中だと下記の文に当たります。
会話の相手のところに行くパターン
Je viendrai te chercher
私はあなたを迎えに行く
会話の相手と一緒に行くパターン
Tu viens avec moi ?
私と一緒に行く?
Je viens avec plaisir!
喜んで(一緒に)行くわ!
aller
「venir」が使われる場合以外は「aller」を使えばOKです。普通に「~へ行く」と訳せばいいので簡単ですね。
会話文中だと下記の文に当たります。
Je vais chez elle
彼女の家に行く
On y va ensemble?
一緒に行く?
allerとvenirの例文
もう少し例文を見てみましょう。
家に行きます
A:Tu viens chez moi à quelle heure ?
何時に私の家に来ますか?
B:Je viens vers midi.
12時くらいに行きます。
これは「(動作主の)Bさんが(会話相手の)Aさんの家に行く」ので「venir」が使われています。
A:Tu vas chez Anna à quelle heure ?
アンナの家に何時に行きますか?
B : Je vais vers midi.
12時くらいに行きます。
これは「(動作主の)Bさんが(会話相手ではない)アンナさんの家に行く」ので「aller」が使われています。
会いに行きます
A : Ça fait très longtemps qu’on ne s’est pas vu…
もう長いこと私たち会ってないわね…
B : Je viendrai te voir aux prochaines vacances.
次のバカンスに、あなたに会いに行くわ。
これは「(動作主の)Bさんが(会話相手の)Aさんに会いに行く」ので「venir」が使われています。
A : Ça fait très longtemps que je n’ai pas vu Anna…
もう長いことアンナに会ってないわ…
B : Je vais voir Anna aux prochaines vacances.
次のバカンスにアンナに会いに行くのよ。
これは「(動作主の)Bさんが(会話相手ではない)アンナさんに会いに行く」ので「venir」が使われています。
一緒に行きます
A:Si tu vas toute seule au salon, je peux venir avec toi ?
もしあなたが一人で展覧会に行くのなら、私も一緒に行ってもいいかしら?
B:Bien sûr.
もちろん。
これは「(動作主の)Aさんが(会話相手の)Bさんと一緒に行く」ので「venir」が使われています。
()A : S’il va tout seul au salon, je peux aller avec lui ?
もし彼がひとりで展覧会に行くのなら、私も一緒に行ってもいいかしら?
B:Bien sûr.
もちろん。
これは「(動作主の)Aさんが(会話相手ではない)彼と一緒に行く」ので「aller」が使われています。
まとめ
日本語の「行く」には使い分けなどないので「aller」と「venir」を使い分ける必要のあるフランス語に最初は違和感を感じてしまうものです。
使い分けのポイントは「会話相手のところに行くかどうか」「会話相手と行くかどうか」の2点だけ。
頭で考えるより、実際に使って慣れるほうが簡単!何度も口に出して練習し、2つの単語を自然に使い分けられるようになってくださいね。