フランスの年末気分を味わうおすすめレシピ
家族や友達と集まる機会が多くなる年末年始、フランスではレストランよりも自宅でパーティーを開く事が多いんです。
今回は自宅で作れるメイン料理を一品ご紹介します。
目次
Cuisses de poulet rôties à la farce aux fruits secs ドライフルーツの詰め物をした鶏もも肉のロティ
フランスで『Noël クリスマス』のご馳走といえば『Chapon 去勢した雄鳥』のロティです。
大きいから家族みんなが集まるパーティーにぴったりですが、日本のオーブンでは作るのが難しいサイズですね。
鶏もも肉にたっぷり詰め物をして、フランスのごちそうを小さいサイズで作ってみましょう。
材料
Ingrédients pour 4 personnes
材料 4人分
4 cuisses avec hauts de poulet
鶏もも肉 4本
100g de blanc de poulet
鶏のささみ 100g
4 tranches fines de jambon cru
薄切り生ハム 4枚
4 abricots secs
ドライアプリコット 4個
50g de châtaignes
栗 50g
30g de noisettes
ハシバミの実 30g
10g de cèpes séchés
乾燥セップ 10g
200g de tomates cerises
プチトマト 200g
2 échalotes
エシャロット 2個
10 brins de ciboulettes
シブレット 10本
10cl de crème liquide
生クリーム 100cc
huile d’olive
オリーブオイル
sel, poivre
塩・コショウ
ポイント
*鶏肉部位の名称
「cuisse」は「もも」のことです。「下もも肉」のことは「pilon」と別の名称があります。「cuisse avec hauts de poulet」という場合は、「cuisse」と「pilon」、それにもも肉の上の背中の部分も付いた状態を指します。
「blanc de poulet」は「鶏のささみ」です。「blanc」は「白い」ですね。確かに他の野部位と比べると白い肉質をしています。
「胸肉」は「filet」ですが、フランスで人気があるのは、ヘルシーで骨が付いていないこの「filet de poulet」なんですよ。(フランスのもも肉は、骨付きが普通です。)
「手羽」は「aile」と呼びます。
*「jambon」も、もも肉ですがこちらは「豚のもも肉」もしくは「ハム」を指します。「cru 生」と付いて生ハムですね。
*「栗」って「marron」じゃないの?と思いますよね。「marron」も栗なんですが「marronnier トチの木」の実でエグミがあり、食用に適さないもののことを言います。食用の栗は「châtaigne」と言い、「châtaignnier 栗の木」の木の実なんですよ。ところが、大きな栗の実になると「marron」と言う言葉が使われます。「marron glacé マロングラッセ」などがそうですが、これも「châtaigne」が使われています。
*プチトマトの「プチ」、小さいと言う意味のフランス語ですよね。しかしフランスでプチトマトは「tomate cerise」と呼びます。「cerise」は「さくらんぼ」です。
*「生クリーム」を直訳すると「crème fraîche フレッシュなクリーム」になりそうですが、「crème liquide 液体のクリーム」が生クリームです。「crème fraîche」は、「crème liquide」を発酵させたものなので酸味があります。
作り方
Réhydrater les cèpes avec un peu d’eau et laisser une nuit
セップを少量の水に一晩浸けて戻す
Désosser les cuisses de poulet
鶏もも上部の骨を外す
Eplucher les échalotes, les ciseler
エシャロットの皮をむき千切りにする
Hacher grossièrement les abricots secs, les châtaignes, les cèpes et la ciboulette
ドライアプリコットと栗・セップ・シブレットを荒く刻む
Faire fondre les échalotes à l’huile d’olive
オリーブオイルでエシャロットを弱火で炒める
Ajouter les cèpes et laisser cuire pendant 5 minutes
セップを加え5分火にかける
Mixer le blanc de poulet avec la crème liquide
鶏むね肉をフードプロセッサーにかけ生クリームを加える
Ajouter les abricots secs, les châtaignes, les cèpes et la ciboulette
ドライアプリコットと栗・セップ・シブレットを加える
Mélanger, saler et poivrer
全体を混ぜて塩・コショウする
Farcir chaque cuisse de poulet de cette préparation
鶏もも肉に詰める
Les enrouler de tranches de jambon cru et ficeler
生ハムで巻き、糸でしばる
Huiler une cocotte et disposer les cuisses de poulet
ココット油を塗り鶏もも肉を並べる
Arroser généreusement d’huile d’olive
オリーブオイルをたっぷりまわしかける
Enfourner à 180℃ pour 45 minutes
180℃のオーブンで45分焼く
Ajouter les tomates cerises 10 minutes avant la fin de cuisson
焼き上がりの10分前にプチトマトを加える
単語
(記載が無ければ他動詞)
- réhydrater 水で戻す
- laisser 置いておく
- désosser 骨を取り除く
- éplucher 皮をむく
- ciseler 千切りにする
- hacher 細かく刻む
- fondre (自動詞)蒸し煮にする
- ajouter 付け加える
- cuire 焼く・煮る・炒める
- mixer ミキサーにかける
- mélanger 混ぜる
- saler 塩をする
- poivrer コショウをする
- farcir 詰め物をする
- enrouler 巻きつける
- ficeler 紐でくくる
- huiler 油を塗る
- disposer 並べる
- arroser (液体を)かける
- enfourner オーブンに入れる
ポイント
*「faire+不定詞」で「~させる」の意味になります。「faire fondre les échalotes à l’huile d’olive」で「エシャロットをオリーブオイルで蒸し煮にさせる 」ですね。
*「mixer」は「mixer/mixeur ミキサー」から来た動詞です。普通に「混ぜる」 時は「mélanger」使います。
フランスの年末年始のご馳走
フランスで年末を過ごすとビックリするのが、クリスマスツリーがクリスマスを過ぎてお正月が来ても飾ってある事ではないでしょうか。
クリスマスが終わると直ぐにお正月の準備を始める日本とは違い、1月6日の「épiphanie 公現祭」まではクリスマス気分が続きます。
お正月もクリスマスツリーの下、クリスマスと同じようなご馳走と「bûche de noël ビュッシュ・ド・ノエル」が登場するわけですね。
遅めの時間の「apéritif アペリティフ」に始まり「hors-d’oeuvre 前菜」に「foie gras フォア・グラ」や「saumon fumé スモークサーモン」「huître 牡蠣」などがポピュラーです。
「plat principal メイン料理」には「chapon」や「poulet」などのオーブン料理が良く登場します。そして「dessert デザート」は0時になってから頂くのがフランス流です。