「天気が悪い」といっても雨だったり曇りだったり、たった1つの表現で表せれるものではありません。
今回はフランス語では、どのように嫌な空模様を表現するのかを覗いてみましょう。
週末の天気
今日の花子さんとマリーさんは電話でお話中。週末の外出のお誘いのようですが、どうやらお天気が悪いようで…?
会話
Hanako : Qu’est-ce que tu fais ce week-end ?
今週末は何をするの?
Tu viens faire de la randonnée avec nous ?
ハイキングに一緒に行かない?
Marie : Ce Week-end ? J’aimerais bien, mais il y aura sûrement de la pluie …
今週末?行きたいけど、きっと雨が降るわよ…
Hanako : Ah bon ? Attends un peu, je regarde la météo…
ええっ?そうなの?ちょっと待って、天気予報を見るわ…
Oh non ! Tu as raison, il prévoit un mauvais temps.
いやだ!あなたの言う通りよ、天気が悪いって予報だわ。
Marie : Cet hiver, le temps est vraiment mauvais.
この冬は、本当にいやな天候よね。
Hier, j’ai oublié mon parapluie, et je me suis fait saucer !
昨日なんて傘を忘れちゃって、ずぶ濡れになったわ!
Hanako : Tu n’avais pas de chance. En plus, hier, il faisait un froid de canard.
運が悪かったわね。それに昨日はものすごく寒かったでしょう。
Tu n’as pas attrapé froid ?
風邪を引かなかった?
Marie : Ça va, merci. Dés que je suis rentrée, j’ai pris un bain très chaud !
大丈夫よ、ありがとう。家に帰ってすぐに、とても熱いお風呂に入ったから。
雨に関する表現
Il pleut.
Il y a de la pluie.
La pluie tombe.
「雨が降る / 降っている」と言う基本的な表現です。
Il pleut à verse.
Il tombe des cordes.
どちらも「土砂降り」を意味する表現です。
1つ目の「verse」とは「作物が雨や風で倒れること」を意味します。それほど強い雨が降るということですね。
2つ目の「corde」とは「綱・ロープ」の事を指します。まるでロープが降っているような激しさで雨が降る様子を表しています。
Je me suis fait saucer.
「saucer」は料理用語でよく耳にしますが「お皿のソースをパンでぬぐう」ことや「料理にソースをかける」ことを意味します。
それが「se faire saucer」という表現になると「にわか雨でびしょ濡れになる」という意味に変身します。
Je suis trempé jusqu’aux os.
こちらも「びしょ濡れになる」という表現ですが、 特に雨には関係なく使える表現です。
Je marche sous la pluie.
「雨の中を歩く」と言う表現です。
日本語では雨が降っているときに外を歩くことを「雨の中」を歩く、と言いますよね。
フランス語では「sous la pluie 雨の下」を歩く、と表現します。「dans la pluie」とはいわないので気をつけてくださいね。
曇り空に関する表現
Il fait gris.
「gris 灰色」の天気である=曇っている、と言う表現です。
Le ciel menaçant
Le temps inquiétant.
どちらも「雨の降りそうな空模様」を表す表現です。
「menaçant」は「脅迫的な」、「inquiétant」は「心配な」の意味。雨が降ってはいないけど、もうすぐ降りだしそうなお天気の時に使います。
「ciel 空」と「temps 天気」は入れ替えて表現してもOKです。
悪い天気に関する表現
雨か曇りかに関係なく「天気が悪い」と言いたいときもありますよね。そんな時に使える表現を見てみましょう。
Il fait mauvais.
「天気が悪い」と言う基本的な表現です。
Il fait un sale temps.
「sale」は「汚い」という形容詞ですが「sale temps」のように名詞の前に付くと「嫌な・不愉快な」という意味になります。
Il fait moche.
「moche」は「醜い・ダサい」など外見を現すほか、「(物事が)ひどい」というと言う状態も表します。
砕けた表現なので、親しい間柄の人の前で以外は使わないほうが良さそうです。
Il fait un temps de cochon.
Il fait un temps de chien.
「cochon」は「豚」、「chien」は「犬」、どちらも「嫌な天気」となりますが、「chien」の方がより悪い天気を意味します。
豚は汚いというイメージもあり「temps de cochon」が嫌な天気を意味するのも分かる気がしますね。
でもペットとして愛されている犬が「嫌な」という意味で使われるのは不思議な感じがしませんか?
これはペットとして飼われるようになる以前は、犬=汚い・卑劣・噛み付くなど不愉快な存在として扱われていた為です。
il fait un temps à ne pas laisser un chien dehors
「chien」を使ったもう1つのお天気表現です。
「犬を外に出しておけない天気」ということで、「とても悪い天気」を指す表現です。
寒さに関する表現
Il fait froid.
「寒い」という天候を表す基本的な表現です。
Il fait un froid de canard.
「canard」は「鴨」、とても寒い鴨の猟の時期のような天候を表す表現です。
Ça caille.
こちらも「とても寒い」ことを意味します。「cailler」は「牛乳などを凝結させる」の意味ですが、話し言葉では「寒い」という意味もあります。
フランス語には悪い天気を色々な表現で表すことができます。ぜひ使ってみてくださいね。