日本語にはない「冠詞」はフランス語習得の足かせになりがちですよね。単語はあっていても冠詞が間違ってしまうと、相手に伝わらないこともあります。
今回はそんな「冠詞」への苦手意識を克服して、日常会話を上達させるコツを見てみましょう。
冠詞と名詞はセットで覚える
冠詞というのは日本語にはない概念なので、ついつい新しい単語を覚えても、単語だけ覚えようとしていませんか?ところがフランス語の名詞には冠詞が付き物。新しい名詞を覚える際には、必ず冠詞とセットにして覚えるのが重要です。
冠詞は女性名詞か男性名詞の区別だけ覚えるだけでなく、定冠詞や不定冠詞・部分冠詞をそれぞれ付けた形で覚えてくださいね。
そして冠詞を付けた形で何度も口に出し練習しましょう。頭で考えなくてもすんなり正しい冠詞付き名詞が口からでてくるようになれば◎です。
間違いを恐れずハッキリ話す
女性名詞か男性名詞かをしっかり覚えているのが理想ですが、実際のところ会話中に « あれ?この単語はどっちだっけ?»となることも少なくありません。
とくにフランス語を勉強し始めたころは、間違ったら恥ずかしいとの思いから何も言えなくなったりしがちです。
例えばマルシェでリンゴを1つ買いたいとき「une pomme」か「un pomme」かで悩んでしまって、リンゴを指さしてお茶を濁してしまったり…(正解は「une pomme」)
そんな風にどちらか迷ったときは、どちらでも良いので口に出してしまいましょう。間違っていても、たいていは相手に伝わるものです。最初に口に出したほうが間違っていて、相手が理解してくれないときは、もう片方を口に出せばよいだけです。
この時大切なのが、はっきり発音すること。自信がないからと言って小声になったり、活舌が悪くなったりすると、余計に相手に伝わらなくなってしまいますよ。
名詞には必ず冠詞を付ける
冠詞がない日本語に慣れ親しんでいる私たちは、冠詞抜きの名詞でも意味を理解してくれるだろうと思ってしまいますよね。
ところがフランス人は単語を冠詞とセットで覚えている人がほとんどです。そのため、冠詞を付け忘れて名詞だけだと、意味を理解してもらえないことがあります。
特に母音で始まる名詞の場合、冠詞の有り無しで発音が変わってしまうため、単語だけだと全く分かってもらえないなんてことも…
定冠詞か不定冠詞か、はたまた部分冠詞のどれを使ったら良いかわからないことも多いと思いますが、そんな時もとりあえずどれでも良いので冠詞を付けて口に出してみましょう。
名詞だけよりも、ぐっと相手が理解してくれる可能性がアップしますよ。
冠詞は難しいものと心得る
フランス語を勉強し始めて、一番最初に出てくるのが冠詞です。そのため冠詞は文法の中でも簡単なものであり、使いこなせないなんて恥ずかしいと思っていませんか?
もちろんフランス語に冠詞は欠かせないものなので、文法書でも冒頭で扱われますが、フランス語上級者でも冠詞を的確に使いこなすのは至難の業!
一般的には不正解とされる冠詞の使い方でも、話し手の伝えたいニュアンスによってはOKになったりする場合もあり、実は上級者レベルの文法などよりも、よっぽど難しいんですよ。
そんな難しい冠詞ですから、フランス語入門~中級レベルの間は使いこなせなくても当たり前と開き直ってしまいましょう。細かい冠詞のニュアンスに足を引っ張られて、黙り込んでしまうほうが大問題です。
「冠詞は間違っても気にしない」「間違ってもいいからとにかく話す」の精神で、どんどん日常会話を上達させていきましょう。もちろん間違った後の復習は忘れずに!