パリ旅行者向けアパートの探し方と問題点

    1. フランス旅行・観光

    旅行者に人気の Airbnb ですが、住人からみるとあまり嬉しくない存在であることも少なくありません。

    今回はそんな Airbnb の問題点を見てみましょう。

    徐々にホテル化するアパートたち

    今日の花子さんはマリーさんのアパートにお邪魔しています。来る途中のエレベーターホールで住人らしからぬ人達とすれ違ったようですよ。

    会話

    Hanako : J’ai croisé des jeunes avec des valises dans la halle d’ascenseur.

    エレベーターホールで、スーツケースを持った若い人たちとすれ違ったわ。

    Tu ne m’as pas dit qu’il n’y avait pas beaucoup de jeune dans cet immeuble?

    この建物に若い人は余りいないって言ってなかったけ?

    Marie : Si je te l’avais dit. Mais depuis quelques années, la situation change énormément dans cet immeuble.

    ええ、そう言ったわね。でも何年前からか、この建物の状況は大きく変わったのよ。

    Hanako : Qu’est ce qu’il change ? Il y a plus de jeunes ?

    何が変わったの?若い人が増えたの?

    Marie : Oui et non. En fait, plusieurs propriétaires louent leurs appartements via Airbnb.

    その答えは、はいといいえね。何人もの家主が Airbnb 経由でアパートを貸しているの。

    Du coup, il y a des touristes, souvent des jeunes, mais aussi des familles, des couples, etc.

    だから旅行者がいるのよ。大体は若い人たちね。でも家族やカップルなんかもいるわね。

    Hanako : Ah, oui, ils doivent être locataire d’Airbnb.

     ああ、なるほど。彼らはきっとAirbnbで借りた人たちだったのね。

    Mais ce n’est pas gênant de se croiser des gents inconnus dans l’immeuble ? 

    でも知らない人たちと建物の中ですれ違うのっていやじゃない?

    Marie : Bien sûr que si, c’est assez gênant.

    ええ、もちろんよ。とてもいやだわ。

    Parfois, il y a des gents qui ne respectent pas les autres habitants.

    時には他の住人を尊重しない人だっているもの。

    Ils se moquent, car ce n’est pas leurs propres appartements.

    彼らにはどうでもいいのよね。だって彼らのアパートじゃないのだもの。

    フランスでコーヒーを飲みながら携帯電話を見ている男性。

    ポイント

    via Airbnb

    via」は「~を経由で」という意味の前置詞です。「via Airbnb」は「Airbnb(というサイト)経由で」という意味ですね。

    他にも移動手段の中継地を表すときにも使われます。

    Je vais à Paris via Londres.

    ロンドン経由でパリに行きます。

    Ils se moquent

    se moquer」は「馬鹿にする・どうでもいい」という意味。「~を馬鹿にする」という時は「se moquer de ~」の形で使います。

    ただ単に「どうでもいい」と言いたいときには「Je m’en moque」と「de ~」の部分を代名詞の「en」に変えてよく使われます。

    フランスで、赤い眼鏡をかけた女性が指を唇に当てている。

    住人からみる Airbnb の問題点

    騒音問題

    Airbnb として貸し出されている部屋があるアパートの住人が特に迷惑するのが騒音問題です。

    旅行者は当然旅行気分なので、夜遅くまで騒いでいることがあります。しかも周りの住人との付き合いも考えなくていいのですから、人によっては自宅ではできないような「fête パーティー」を開催したり…

    また悪気はなくても、本来は1人用の部屋に何人もが宿泊した場合は、生活音も何倍にもなってしまいます。

    ごみ問題

    フランスは地域によってごみの分類方法が違います。そのため、地方からの旅行者の場合、きちんと分別せずに捨ててしまうことがあるようです。

    そのため、アパートに設置してあるごみコンテナーの回収を拒否されたり、そうでなくても管理人さんの仕事が増えるなどの問題が出てしまいます。

    またコンテナーまで捨てに行くのがめんどくさいからと、他人のアパートの前に放置するような人もいるようです。

    不安感

    旅行者が出入りするということは、それだけ見知らぬ人がアパート内をうろうろするということ。どんな人が隣人かわからないというのは、なかなかストレスになるものです。

    また、多くの人にアパート入り口の暗証番号が知られてしまうという問題も。空き巣も多いパリの街ですから、見知らぬ人がアパート内にいると、住人たちは心安らかでいられませんね。

    脱税の温床にも

    個人で旅行者に部屋を貸す場合、部屋を貸すことで得る収入を申告しない人がいます。特に支払いを現金で求められた場合は、申告していないとみて間違いないでしょう。

    Airbnb のような大手サイトを通した場合でも、相手から安くするから現金で払って、などと言ってくる場合もあります。

    せっかくの楽しい旅行中に犯罪の片棒を担がないよう、そういった人からは借りないように気を付けてくださいね。

    パリ旅行中に過ごすアパートの探し方

    パリ旅行をホテルでなくアパートで過ごしたいと思ったら、いったいどのような手段で見つければよいのでしょうか。

    今回は代表的な4つの探し方をメリット・デメリットと共に見てみましょう。

    日本の会社が経営するアパートを借りる

    パリ初心者向けのアパートの探し方は、日本の会社が経営するアパートを借りる方法です。

    メリット

    予約から現地でのサポートまで、すべて日本語でOKなので、フランス語だけでなく英語が苦手な方でもスムーズにアパートを借りることができます。

    支払いも日本円なので、ユーロの現金を用意したり、外国口座への振込など面倒な手続きか不要です。

    デメリット

    デメリットは宿泊代が高めの設定のところが多いこと。便利さと安心をお金で買うといったところでしょうか。

    2 つのスーツケースを持ってベッドに横たわるフランスから来た若い女性。

    日本人向けPetites annoncesで探す

    日本語で対応してほしい場合、フランス在住者が出している「petites annonces 三行広告」を見て借りるという方法もあります。

    メリット

    日本人向け「Petites annonces」のメリットは日本語でOKであることと、会社経営のアパートよりも安い物件が多いこと。

    豪華なアパートでなくて良い、できるだけ安く長期滞在したい、なんて人におすすめです。

    デメリット

    貸主の素性がはっきりしないことや、現金での支払いを求められる可能性が高いことなどが挙げられます。

    また、入居・退去の時間が貸主の都合にも左右されるので、飛行機の時間によっては不便な思いをする可能性があります。

    アパートホテルを借りる

    キッチン付きのアパートホテルを借りるという方法もあります。

    メリット

    キッチンはついていますが、掃除やベットメイクなど望めばホテルと同様のサービスが受けられます。

    ホテルなので当然レセプションもあるので、チェックインの時間まで荷物を預かってもらったり、タクシーを呼んでもらったりと気軽にお願いができますね。

    デメリット

    ホテルなのでインテリアは画一的です。普通のホテルにミニキッチンが付いているといった程度なので、パリの雰囲気を堪能したい方はがっかりされるかもしれません。

    値段も同レベルのホテルと比べ若干高めに設定されています。

    フランス バゲットを持った赤いベレー帽をかぶった女性。

    Airbnbで探す

    パリ上級者なら、個人間の短期貸しアパートを探せる Airbnb のようなサイトで探す方法もあります。

    メリット

    基本的にはパリ在住者が自分の住んでいるアパートを貸し出ししているので、本当にパリで暮らすように過ごすことができます。

    物件数が多く、場所も値段などニーズに合うものを見つけやすいもの魅力ですね。

    また、サイトに登録する際に身分証明書等の提出が必要なので、ただの個人貸し「Petites annonces」よりも安心感があります。

    デメリット

    英語がOKな貸主も多いですが、フランス語のみという貸主もいます。フランス語や英語に自信がない場合はハードルが高くなってしまいます。

    しかし外国人に慣れたホテルやお店などとの会話と違い、一般のフランス人と会話をするチャンスとも取れるので、フランス語を勉強している場合はメリットとも言えそうですね。

    まとめ

    ホテルに宿泊するのも悪くはないのですが、パリを思い切り楽しもうと思ったらキッチン付きのアパートは魅力的ですよね。

    マルシェで買ってきた新鮮な食べ物を調理するも良し、おいしいと評判な「traiteur デリカショップ」や「boulanger パン屋」で食べ物を調達するも良し。

    せっかくだから、スーパーで買い物をするのでなく、対面販売のお店でお買い物にチャレンジしてみましょう。お店の人とのコミュニケーションが取れ、日常フランス語がぐんと上達しそうです。

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